第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
ユナト
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てるんじゃない」
「勿論わかってるわよ。まあ一応、私ら妖は既に木ノ葉に集まってるわ。で、あと、アンタの様子みにきたのよ。音の奴ら全員負けたってどういうこと? アンタらしょぼすぎでしょ? って嫌味言うのも兼ねてね。ってのは一応冗談で」
サンカは一枚の紙を取り出し、ザクの目の前に突きつけた。その内容にザクは思わず目を見開く。
『木ノ葉崩し件が木ノ葉側にばれた。
木ノ葉の白腕ユナトを名乗る女が予選終了後、夜砂のとまっている宿に訪れ、木ノ葉崩しの計画を知っていることを告げる。
裏切り者の可能性を検討中であるが、戯蓮助が一人一人幻術で調査した結果、裏切り者はいないとのこと。
砂のバキが彼女を殺そうとするも、影分身だったらしく、失敗。
音から派遣した者達は全員敗北、しかし砂側は全員勝利する。ただし、砂漠の我愛羅は右腕を骨折。狐者異マナの攻撃を受けた模様。』
「ま、そういうこと。もう気づいてると思うけど、ここは木ノ葉病院じゃなくて大蛇丸さまのアジト」
「えっ!?」
「……うっわあ、頭悪い……。どーりで下っ端なわけだ」
「それはお前もだろ」
哀れみのような視線を向けてくるサンカを睨み返し、ザクは今一度室内を見回した。長い間気絶していたために木ノ葉病院がどうだったかについての記憶は全くないが、木ノ葉に一番近いアジトは確かにこんな感じだった。
「で……? これからどうすんだよ。ユナトとかって奴、多分今頃火影に言いつけてんじゃねえのか?」
「……うーん……でも普通さ、そうだと試験を中止にさせるか、最低限でも風影とかにどういうことかって問いただすでしょう? でも奴ら、まーったく動きがないの」
「なんかの取引でもあったのか……?」
「さあ? 木ノ葉の人間は理解できないわね。でもそれ言ってる場合じゃないと思うわ、ザク」
サンカが険しい表情で窓の外を向いた。とっくにその気配に気づいていたザクも振り返る。
黒に赤の雲の外套を纏った男が、そこに立っていた。
+
『ねえ、いいこと教えてあげよっか、イタチくん。
大蛇丸が木ノ葉崩しを始めようとしているっぽいの。
君の弟のこと、心配にならない?』
そんな紙を、テンテンという少女から渡されたのは、昨日の午後だった。
木ノ葉では中忍選抜試験が始まっていたらしく、テンテンという少女はどうやらその参加者であるらしいというのが伺えた。サスケとさほど年齢の変わらない少女。体中に擦り傷を負った少女は、どうやら操られているみたいだった。
『心配? だろうね。
じゃあ一ヵ月後、木ノ葉の里においでよ。
大蛇丸は君に会えて、きっと喜ぶはずだから』
一ヶ月も、じっとしていられるはずがなかった。
うちはイタチはその紙をくしゃくし
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