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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
群雄割拠の章
第四話 「そこで相談じゃ……わしらはどうするべきか」
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にかできないかと試行錯誤しているため、大幅な遅れを招いていた。

(せめて一刀殿にその手の知識があれば救われたものを……)

 当然ながら一刀には、その辺りの知識は全くといっていい程ない。
 精々、瓦が土からできていること、かまどで焼いて作ること、城の土壁には漆喰が塗ってあるという知識のみであった。
 だが、その瓦の精製法や漆喰の精製方法がわからなかった。
 ちなみにかまどは、金の精製の為に盾二が梁州の王城に極秘に作ったものがあるため、その製造法は一部の鍛冶師にのみ伝授してあった。
 その為、耐熱レンガや瓦などやりようはあるのだが……一刀にその知識がなく、使い切れていない。
 一刀にとっては、あくまで残ったオリハルコンを金に変えるだけの場所という認識だった。

「将軍さま……」

 と、黙考する趙雲に、一人の木匠が声をかけてくる。

「どうした?」
「はい。実は皆を代表して申し上げるのですが……正直、この図面通りにはできないかと……」
「うむ……」

 やはり木匠たちも限界が来ていたということを、趙雲も感じずにはいられない。

「試行錯誤して何とか作ろうとすることはできます。できますが……いつまでかかるかわかりません。そうすると、正直いつまでも完成することも出来ず、延ばされた期限すら間に合うとも思えず……」

 当然ながら、時間がかかればそれだけ木匠やその指揮により働いている者たちに賃金を出さねばならない。
 だが、金も資源も時間も有限である。
 与えられた仕事ができねば、その報酬がもらえない。
 だが、それを成しうる技量が足りない。

「うむ……致し方ない。すぐに朱里達に伝令をだし、この砦の普請をどうするか検討してもらう。お前たちは、連絡が来るまで試行錯誤してみてくれ。この砦に使うことが出来ずとも、他で利用できるかもしれん」
「はい。力及ばず、申し訳なく……」
「いや、気にするな。主と力を合わせてきたお前たちがダメなら、他の誰にも出来はせぬさ」
「そう言っていただけると助かります。しかし、御遣い様は何故……」
「………………」

 木匠の言葉に顔を顰め、溜息をつく趙雲。
 その仕草に、慌てて木床は頭を下げ、仕事へと戻っていた。

「そんなこと……私が知りたいのだがな」

 空を見上げた趙雲は、姿を消した主へと思いを馳せた。




  ―― 張飛 side 漢中近郊 ――




「張飛将軍! 賊が逃げていきますぞ!」
「にゃあ! 逃すなー! 追撃するのだ!」

 鈴々が叫ぶと、周囲の兵がぎょっとしたのだ。

「し、しかし将軍! あれほど蜘蛛の子を散らして逃げるような賊ですぞ。放っておいてもよいのでは……」
「何を言っているのだ! あいつらが逃げる
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