暁 〜小説投稿サイト〜
戦火に捧げるレクイエム
出会いとテロ
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海鳴市を後にした僕はミットチルダに戻ってきていた。

ちなみに右手の紋章を隠すために黒い手袋をつけている。手の甲に紋章があるまま徘徊するのはかなり恥ずかしいからね。

そういえば、フェイトさんの話によると仕事のため違う人をお迎えに向かわせたとか。

誰なんだろう……?

しばらく待っていると、誰からか肩を叩かれた。振り返るとそこには茶髪の髪をサイドにまとめた女性がいた。

「えっと……君が鈴宮澪君、かな?」

「は、はい、そうですけど……貴女がフェイトさんの言ってた」

「うんっ、高町なのはです。よろしくね」

にこっと笑って自己紹介をしてくれるなのはさん。すごく優しそうに見えたけどなぜが体に悪寒が走った。なんだったんだろうか……

「フェイトさんから聞いたとおり、鈴宮澪です。えっとて僕のことはどこまで聞いてますか?」

「澪君のことはフェイトちゃんが聞いてることなら聞いてるよ。澪君がパラレルワールドから来たってことも」

「なら特にいう必要はないですね」

「うんっ、あ……でもまだ聞いてないことがあったね」

聞いてないこと?なにかあったかな?

「澪君はどうしてここに戻ってきたの?」

あぁ……そういうこと……

「人探しですかね、僕の知り合いに頼まれましたから」

そう……あの女性に頼まれたお願い。友達に会いたい……それが今の僕の目標。まだこれからどうなるかはわからないけど、今はそれを目指して進んでいこう。

**

なのはさんと出会った後、そろそろ昼食の時間だったのでなのはさんに近くのお店で昼食を食べないかと誘われ、お金がない……と断ったのだが大丈夫、と押し切られてしまった。

「はい、これメニューだよ」

「ありがとうございます」

なのはさんからメニューを受け取って開く……その後、愕然としてしまった。

「どうしたの?」

「いや……えっと、その……読めません」

あっ……となのはさんがそうだった、みたいな反応をする。わかってたんですね、そうなんですね。

「こ、ここは地球とは使われてる言語が違うから、そこら辺は覚えないとね〜」

にゃはは〜、と可愛い声を出すなのはさん。残念ながら僕、覚えるの苦手です。

まぁ、言語はおいおい頑張ることにしよう、うん、その内……ね。

**

昼食後……建物の出口に向かっていた。

「住むところとか、もう決まってるの?」

「あっ……すみません、まったく……」

そういえば住むところとか考えてなかった……野宿…かな…つい最近までただの学生だった人にとっては辛いんだけど……

「なら……私の家にくる?」


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