第十三話 幼児期L
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フェイトさんがいなくても世界は回るのだ。そう、なのはさんが普通の女の子で、フェイトさんがいなくても、はやてさんが闇の書の主であることは変わらないように。
はやてさんを救うために、騎士達はいずれ蒐集する。原作での管理局の対応が早かった理由は、第1期のPT事件という地球で起こった事件があったのが大きい。本来管理外世界である地球に、主がいるかなんてそうそうわかるはずがない。
闇の書は邪魔者なしで完成する。それを後押しする存在もいるのだ。そして、はやてさんは闇に飲まれ、グレアムさんによる永久凍結を受け、冷たい氷の中で生涯を閉じることになるだろう。
もっと最悪な結果なら、闇の書が暴走し、地球は滅ぶだろう。はやてさんはただ破滅を呼ぶ化け物に代わり、世界を壊し続ける存在になるかもしれない。
原作通りなら、はやてさんは幸せになれた。守護騎士達も罪を受け入れ、救う側へと歩めた。俺にとっても心の故郷である地球が、崩壊するなんて未来は冗談ではなかった。それでも、この未来はほぼ100%の可能性で起こることになるだろう。
「まじでやってらんねぇ…」
俺はぱたんと一旦メモ帳を閉じ、空を仰ぐ。ため息をつきたくなるが、それはやめておく。ため息吐いたら幸せ逃げるっていうし。絶対逃がさん。俺は結構こういう迷信は信じる方だ。気持ち的になんか軽くなる気もするし。
というか、愚痴ぐらい出てしまっても仕方ないと思う。なんで女の子1人救うだけで、世界崩壊の危機にまで発展するんだよ。おかしいだろ。
もしなんらかのきっかけでなのはさんが魔法に覚醒しても、フェイトさんがいない穴を埋められるとは思えない。むしろ暴走エンドで終わる可能性が高まる気がする。原作は綺麗に終わっていたが、正直奇跡の連続だ。かなりの綱渡りだったと聞いたこともある。
「3人娘の中で、まだなのはさんはましなのかな…。魔法に会わず、暴走もない場合、彼女は地球で翠屋を継げそうだし」
いくらすごい魔力を持っていても、管理外世界ならそのまま一般人として過ごせるだろう。地球の日本でそうそう女の子が危険な目に会う可能性は……。
地球で、日本というか海鳴市で、すごい魔力。
おい、待て。これって下手すると。俺はメモ帳を開きながら、必死に思い出して原作知識を探る。
もしかしたら、俺の思うような未来は起きないかもしれない。俺が知らない原作設定があるかもしれない。それでも、今の俺にあるのはこの継ぎ接ぎだらけの原作知識だけだ。守護騎士たちが集めていたもの。彼らのその入手の仕方。彼らははやてさんを救うためなら……なんでもやること。
なのはさんはリンカーコアを鬼の手で取られ、落とされた。その時、彼女は魔導師として覚醒していた。だから覚醒していないのな
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