暁 〜小説投稿サイト〜
戦火に捧げるレクイエム
救出と一時の別れ
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叩き潰して百人があっという間に半分、また半分と減っていき、後一人……一番偉いように見える敵が残った。

「後は貴方だけだね……」

「くっ……何者だ、貴様」

「何者?……えっと、ただの一般人だよ」

すると敵は不敵に笑い、

「そうか……なら貴様は、こいつら……いや、この女のことを知ってるのか?」

敵はすずかさんのことを指さした。刺された時、すずかさんの顔が青白くなっていた。

「なんのこと?」

「こいつは吸血鬼なんだ」

「いや……言わないでっ!」

「つまりはな、こいつは人間の皮をかぶった化けモンなんだよ!!」

吸血鬼……か。確かに凄いことだし、びっくりだけど。

「だからなんなんです?」

「なに?」

「へ?」

敵が驚き、すずかさんもおかしな声を上げていた。

「いや、えっと……すずかさんはすずかさんですからね。僕はまだあって数時間しかたってませんが、いい人だってことくらいはわかりますよ」

「そうよっ!吸血鬼だろうがなんだろうが、すずかは私の大切な親友よ!!」

アリサさんいいこと言うなぁ……

さて……じゃあ

「終わりにしようか」

「くっ、このクソガキがァ!!」

敵の攻撃を避けて、敵の手と足を潰して動きを止め、脳天に一撃当てて

「終わりです」

敵が倒れて動かなくなることを確認した。これで戦闘が終了した。

**

その後は流れるように進んでいった。敵を男性、士郎さんというらしいが……その人が処分をしたらしい。何をしたかは聞かなかったけど……怖くて。

後は、泣いていたアリサさんとすずかさんが僕に抱きついてきて男としてはいろいろ大変だったりした。

そして、あの誘拐事件から数日が経過して

「本当に戻るの?」

アリサさんが名残惜しそうに聞いてくる。

「はい、やらないといけないことが見つかったので」

あの女性が会いたがっている友達を探すために……

「もうちょっとゆっくりしていってもいいんじゃ……」

すずかさんもアリサさんと同じように名残惜しそうに言っていた。

「いえ、いろいろとやっておきたいことがあるので」

これは半分嘘だった。ここにいたらなんだかわからないけど、ずっといたくなってしまいそうだったから……

「それでは……また、ありがとうございました」

軽く微笑んだ後、なぜかアリサさんとすずかさんの顔が赤くなった気がした……風邪かな?


そして僕は、海鳴市での出会いを噛み締めて……もう一度ミットチルダに降りたとうとしていた。

海鳴市を離れる前に感じた風は、暖か
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