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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第25話-2 『ようやく気付いた、真実<ほんとう>の気持ち』
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ちゃんの場合、計佑くんからアリスへの遠慮が全然なくなってたのが
気になったんじゃないかなあ、って思ったんだよね」
「……え、どういうコトですか?」
「うん……あの2日目の晩、計佑くんはイタズラばかりのアリスに対して、
馬乗りになって、こめかみをグリグリ〜っとかやってたよね?」
「……え〜と。確かにやってましたね……」
「でもああいうのって、その……私から見たら、
まくらちゃんに対する時の計佑くんと同じ感じにも見えたんだよね?」
「……え……」
「あの時は、私、動揺しちゃってて周りのコト考えてなかったけど、
あれだけ騒いじゃってたら、まくらちゃん達にも気付かれてただろうとは思うんだよね。
それでもって、ああいう……自分に対するのと同じようなコトをアリスにしている計佑くんを見て、
差別に対する不満とは違う種類のヤチモキ妬いちゃったんじゃあ、とか思ったんだけど……」
「……あ……!!」

 今朝の、まくらとの会話中に気付いたことを思い出した。
──突然、『ワシャワシャ』をやれと言い出したまくらの事。
『あれは私だけの……!!』そんな風にキレてきたまくら。今の雪姫の話で、改めて理解できた気がした。

──……そっか……差別されるのも面白くないけど、
  全く同じように扱ってるところも、それはそれで腹立たしかったんだな……

 まくらへの態度は粗雑だったかもしれないけれど、それは長年の絆という下地があっての事。
 なのに、まだ短い付き合いしかないアリスに対してもまくら同様に接している姿を見せてしまえば、
まくらの立場からは面白かろう筈もなくて。
……ましてや、あの日の午前中には、
まくら曰く『私だけの……!!』というワシャワシャをアリスにやっていたところを見られているのだ。
 加えて、まくらからの要求には答えなかったのだから、これはもうまくらとしてみれば、
妹としての立場は完全に奪われてしまったと考えたのも、無理はないのかもしれなかった。

「……そっか……本当にそんなつもりは全然なかったんだけど……
アイツがそんな風に思うのも当然だったんだな……」

 雪姫が心配そうに見つめてきている事には気づいていたけれど。
それでも、肩を落としてそんな風に呟いてしまう事は止められなかった。

─────────────────────────────────

 デザートが運ばれてきて、随分時間が経っていた。
話が一段落した事もあって、二人はしばし食事へと戻って。
 雪姫の解説で一度は気落ちした計佑だったが、ここまでの話──まくらの嫉妬について──は、
朝のまくらとの話し合いの間にもある程度は理解出来ていた事だったから、引きずらずにすぐ立ち直る事が出来た。
 やがてデザートも食べ終
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