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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第25話-2 『ようやく気付いた、真実<ほんとう>の気持ち』
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ろで、
『えへへ、ごめんなさいっ雪姫先輩。
でも、こないだのアリスちゃんの気持ちもちょっとわかったかも。先輩、からかうとすっごくカワイイんだもの』
「ま、まくらちゃあん……」
追い打ちをかけられてしまい、結局萎れる事しか出来ない少女。
ガックリと項垂れてしまったところで、
『……まあ、そんなに湿っぽくなる必要なんかないんですよっ、先輩!!
今生の別れってワケでもないんだしっ、
冬休みにでもまた合宿とか計画して、そしたら私参加しに行ったりしますから!!』
「……あ……」
そのまくらの言葉で、ようやく気付けた。
湿っぽい空気を吹きとばそうと、泣きだしてしまった雪姫を慰めようと、
ワザとこちらをからかうような真似をやってみせてくれたのだと。
──……本当に……まくらちゃんは凄いよ。計佑くんに、ちょっと似てる……
計佑の優しさは "天然" という感じだけれど、まくらのそれは "自然" という感じで。
2つとも意味は同じようで、でもちょっとだけ違う気もするような。
まくらが今、電話口の向こうで、ニコニコと笑みを浮かべている姿が想像できて──
つられるように、雪姫の顔にも笑みが浮かんでいた。
「……うん。そうだね。絶対、絶対また遊びに来てね?
わたし、まくらちゃんには、まだまだ全然恩返し出来てないんだから、ね?」
『ええー? 別に恩なんて貸した覚えはないんですけど……あっ、でも、それならですねっ』
そこでまくらが、一旦言葉を切って。
『……それならっ。雪姫先輩はっ、計佑と──ううん、私の……おにいちゃんと。
ずっとずっと一緒にいて、私のお兄ちゃんのコト幸せにしてあげてください!!
……それが、私への恩返しってコトでどーですか?』
「……っ……!」
どこまでも優しいまくらの言葉に、改めて涙が出そうになった。
「……うんっ……うん!
わたし、計佑くんに甘えてばかりで、何が出来るか自信ないけどっ……
計佑くんと一緒にいられたら、嬉しくなれるのは私ばっかりかもしれないけどっ……
でも、でもっ、計佑くんにもそう思ってもらえるように、わたし精一杯頑張るからっ!!」
『はいっ、先輩いつもめちゃ頑張ってたからその点は全然心配──心配……あれ? ……あははは!!』
「えっ!? なっ、なに、まくらちゃん!?」
まくらが、言いかけた言葉を訝しげな声で中断した後、いきなり笑い始めて。驚いて何事かと尋ねれば、
『あはははっ、い、いえねっ、雪姫先輩の場合、頑張りすぎてしょっちゅう暴走しちゃってるから!!
むしろ頑張らないくらいのほうが、上手くいくんじゃないかなあって思って!!』
「ええぇっ!? ちょ、まくらちゃあん!? ひ、ひどいよぉお!!!」
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