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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第24話-1 『合宿二日目・まくらの怒り。雪姫たちの喜劇。「妹扱いくらい、続けてよ……」』
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思うぞ」

 考え直してみたが、やはりアリスの言葉には2つの理由で頷けなかった。
 一つは、雪姫の打たれ弱さの問題だった。
雪姫はちょっとつついただけでも、下手をしたらべそをかきそうな相手だ。
そんな人間を、そうそう弄ろうにもどうしたって抵抗がある。

──……まあ……付き合いを重ねていって、加減がわかるようになったら、或いはそういう事も出来るのかもしんないけど……

 それでも、まだもう一つ理由があった。

──俺、先輩には一方的に弄られてばっかだし。もう、この関係が逆転する未来なんて想像できないんだよな……

……実際には、とっくの昔に力関係は逆転しているのだけど、そんな風に考えている少年。
 本質的には、計佑の方が雪姫を、絶叫マシンすら可愛く思える程の勢いで振り回しているのだけれど、
罪作りな少年には相変わらず、全く、これっぽっちも。自覚がなかった。

 ともあれ、そういう理由でアリスの言葉に首を振る計佑に、それでもアリスは納得しない様子で、

「……この予想には、自信あるんだけどなぁ……」

 首をひねっていたが、やがて表情をにぱっと一変させると、

「……まあいいや!  それより、ここに来た理由、なんだけど、さ……」

 語尾の辺りで、急に声を小さくしていって。薄く頬を染めると、何やらもじもじすら始めて。

「……えっとだな。昨夜の……昨夜みたいに、また頭撫でてくんないか? なんかあれ、すごく気持よかっんだ……」

 そこまで言うと、完全に俯いてしまうアリス。

「……ああ……昨夜の、親父さんに会えてないって話の時のコトか?」

 思い出しながら問う計佑に、無言で、コクンとアリスが頷いた。

「ははっ、なんだ、そんなコトだったのかよ。……いいぜ、いくらでも撫でてやるよ」
「ほっ、ホントか!?」

 笑いながらの計佑の言葉に、ガバっとアリスが顔を跳ねあげて、キラキラとした目で見上げてくる。
「ああ、そんなんお安いご用ってもんだろ」

 少年が優しく笑いながら右手を持ち上げて、アリスが期待に胸を踊らせて──
ちょうどその瞬間、曲がり角を曲がってきたまくらが通りに姿を現したのだけれど、
お互いしか見ていない計佑たちが気づく筈はなくて。
 そして、少年は少女の頭に手を乗せると────ワシャワシャワシャ!!

 一気に髪を引っ掻き回し始めた。

「──!? ちょっ、え!? な、なに、なんで!?  やめ、やめてよっけーすけ!!」

 突然の暴挙に、言葉遣いが素に戻ったアリスが慌てて逃げようとするが、
計佑は左手もアリスの頭に乗せると、さらに激しくかき回し始める。

「やだ、やだあっ! もうやめてよお!!」

ついにはアリスがうずくまって、それでようやく
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