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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第23話-2 『合宿初日の夜・硝子の策とアリス無双。「だって! 結局、私がアリスに勝てるトコなんてこれしかないんだもの!」』
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だけれど。
 踵を返そうとした瞬間、硝子が何かを思いついたような顔をした。

「……ねえ、目覚くん。本当に、私に悪い事したって思ってる?」
「えっ? い、いやそれは勿論……本当にごめんなさい」

 また頭を下げようとしたところで、それは硝子が止めてきて。

「ううん、ごめんなさいはもういいの。……でも、本当にそう思ってるんなら、
一つ頼みっていうか……罰ゲームみたいなもの、受けてみてくれる……?」
「……え、罰ゲーム……?」

 上目遣いの硝子に、正直なところ警戒心が湧いた。
硝子の場合、罰ゲームなんて軽い言葉を使いつつも、
実は結構大変な事では──という不安が胸をよぎったのだった。

「うん。……後で、私が尋ねるコトに、頷いてくれるだけでいいんだけど……」
「……え?  それだけ……?」

 随分と簡単そうな罰ゲームに、拍子抜けした。

「なんだ、そんなコトくらいなら全然。それで許してくれるっていうなら全然いいよ」
「ううん、別に拒否してくれてもいいんだよ?  後で『やっぱりこれは無理!!』
ってなっても、許さないとかはないから、そこは安心してね?」

 安請け合いした瞬間、硝子の目がキラン!! と光った気がしたが、そんな光は一瞬で消えて。
後の言葉は、いつも通りの優しげな表情で硝子が言ってきた。

「じゃあとりあえずは、黙ってそこで待っていてね?」
「…………」

 コクンと無言で頷いてみせると、硝子はシャワー棟へと踵を返して。
ドアを少し開いて、中を覗き込みながら、

「白井先輩。私、ちょっと急いで戻らないといけない用事ができちゃって……すいませんが、先に戻りますね」
「えええ!? うっうそっ!! やだやだっっ、待ってよ硝子ちゃんっ!?」

 二人の会話は、計佑には今ひとつ聞き取れなかったが、雪姫の声が何やら焦った様子なのはわかった。

──え、須々野さん……一体なに……?

 不審に思って少年が尋ねようとした瞬間、顔を戻してきた硝子が唇に人差し指を当てて
『まだ黙っていて』と伝えてきた。

……そして、素直にそれに従ってしまうのが、この少年だった。

 そんな計佑を確認した硝子が、また中を覗きこんで。

「……3……に〜……いーーーち……すいません、もう待てません」
「や──!!」

 硝子の言葉は、やっぱり計佑にはよく聞こえなかったけれど、雪姫の悲鳴が聞こえかけた気がした。
けれど、硝子がドアを閉じてしまったせいで、やはりはっきりとは聞き取れなくて。
 そして硝子は、素早くドアから数歩離れると。一瞬だけ、ニヤリとした笑みを計佑へと向けてきた。
今ひとつ訳がわからない計佑だったが、次の瞬間、

「やあああ!? まって待ってまって硝子
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