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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第23話-2 『合宿初日の夜・硝子の策とアリス無双。「だって! 結局、私がアリスに勝てるトコなんてこれしかないんだもの!」』
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惑った。
「……今度こそ、もう終わりかと思ったのに。
目覚くんのあんな怖い顔初めてで、無視までされて、今度こそもう、って……」
「うっ……ほっ、ホントにごめんなさい……!!」
あの時の事を思い出しているのだろう、悲しそうな顔をする硝子に、慌ててもう一度頭を下げる。
けれど、頭を下げる途中で、硝子が計佑の肩を押さえてそれを止めた。
「いいよ、頭なんて下げなくて……謝らなきゃいけないのは、私のほうでしょう?」
そう言った硝子が、逆に深々と頭を下げるので、今度は計佑が慌てて硝子の肩に手をかけて、頭を上げさせた。
「ちょっ、ちょっと!? なんで須々野さんが謝るのさ!?」
慌てる計佑に、硝子は涙を拭いながら苦笑を浮かべた。
「確かに、まくらのために怒ってはいたけど。
……あそこまで酷い事言ったのは、目覚くんの反応が見たいって気持ちもいくらかあったから……」
「……オレの反応?」
なんの話だかわからなかったけれど、それは大して気になる事ではなかった。
「……よくわかんないけど、一応許してはくれる……ってこと、かな?
これまで通り、部活も続けてくれるし、絶交なんかもなし……?」
恐る恐る確認すると、硝子が軽く吹き出した。
「ぷっ……あはは。よくわかんないのに、そこは気にしないんだ。……やっぱり目覚くんには敵わないね……」
そして今度は、はっきりと笑顔を浮かべた硝子が手を差し出してきて。計佑の手を握った。
「……うん。これからも、またよろしく、目覚くん……」
「うっうん!! よろしくねっ、須々野さん!!」
握手した手をぶんぶんと振って、弾んだ声を上げる計佑に、また硝子が吹き出して。
──そんな風に、二人が暖かな雰囲気に包まれていたところで、
シャワー棟のドアが小さな音をたてて、少しだけ開いた。
「しょ、硝子ちゃ〜ん……ちゃんと待っててくれてるよね〜……?」
少しだけ開いたドアの向こうから聞こえてきたのは、不安そうな雪姫の声だった。
「あっ、はい!! ちゃんと待ってますから。大丈夫ですよ、白井先輩」
「あっ、うんっ。ごめんね、もうちょっと待っててね」
返事をした硝子に、雪姫が安心した声を出して。またすぐにドアが閉じた。
──あ、先輩も入ってたんだっけ……で、待っててくれって須々野さんに頼んでいたワケか……
怖がりな雪姫の事だから、校舎から離れたシャワー棟に一人きりなんて耐えられなかったのだろう。
「……あ、じゃあオレは先に戻ってるね」
硝子がついてるなら、雪姫のことは大丈夫だろう。
お風呂上がりを待ち受けているというのも、
なんだかあまり褒められた物ではない気がしていたので、戻ろうとしたの
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