暁 〜小説投稿サイト〜
木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
リー
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!」
「へんっ……こいつにゃあ負けねえ、そうだろ、赤丸っ!」

 構えを取ったリーに、キバは赤丸と顔を見合わせ、ニヤリと微笑みあう。主人たるマナが治療を受けている今、紅丸はハッカの肩の上に座っている。

「では、はじめてください」
「行っくぜぇ、擬獣忍法、四脚(しきゃく)の術ッ!」
「――速いっ!」

 最初に動き出したのはキバだった。チャクラが彼の体を骨格から変えていき、四つ足で動き回るのに丁度いいような体形にかえてゆく。騎虎(きこ)(いきおい)で飛び出していったキバの攻撃の素早さにサクラが瞠目する。
 ただしリーも伊達に一年間体術の修行を積んでいたわけではない。鍛えられてきた動体視力は素早いキバの動きもしかと目に捉え、リーはその軌道を読み、攻撃を回避するのと共に、生き馬の目を抜くが如し早業でキバに蹴りと拳とを叩き込んだ。

「ぐっ……! 流石一期上の先輩は違うなァ……!!」
「まだまだ! これくらいじゃ終わりませんよッッ!」
「それはこっちの台詞だ! 通牙!」

 体を猛回転させながら向かってくるキバの攻撃に、リーは警戒の色を示した後、飛び上がってそれを避けた。床に亀裂が走り、床の破片が飛び散る。素早く方向転換したキバは空中で身動きの取れないリーに通牙を食らわし、彼を地面へと叩きのめす。

「――お見事ですね。ですが僕だって負けていませんよっ! 木ノ葉旋風!」

 上からの蹴りを咄嗟に避けたキバだが、下からの蹴りには咄嗟に反応できず吹っ飛ばされてしまう。空中でなんとか体勢を立て直したキバは、チッ、と舌打ちをすると、兵糧丸を取り出して赤丸に食わせた。赤くなっていく赤丸の体毛に、ナルトが驚きの声をあげる。

「あ、赤くなった!?」
「だーから赤丸なんだよ!」

 自らも兵糧丸を服用しながらキバは返答する。赤丸がキバそっくりに変化し、獣のように四つの足を地面につけるキバが二人並んだ。
 
「牙通牙ッ!!」
「くっ……!」

 猛回転しだした赤丸がリーへと襲い掛かる。リーがそれを避ければキバが攻撃し、キバを避ければ赤丸が攻撃するという猛攻撃が展開され、それらを避けているうちに、リーの動きも鈍くなり始めていた。数発の攻撃があたり、激痛と共に何度か吹っ飛ばされる。足の錘を外せたら、表蓮華を使えたらと幾度なく思ったが、ガイの許可が下りていないのならばこれは使えない。

「木ノ葉旋風ッ!」

 上の蹴りをキバが避けるのと同時に、赤丸が背後から襲来する。そしてリーがそちらに気を取られると、キバが前から攻撃してくる――それが今までのパターンだった。しかしそう何度も同じ攻撃パターンを見ているリーは、それへ対する対処法もちゃんと考え付いていた。
 木ノ葉旋風。そう言えばキバは、上からの蹴りがくるものと思い
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ