暁 〜小説投稿サイト〜
戦火に捧げるレクイエム
地球に帰還、そしてまた……
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満そうな顔をしたものの、仕方ないと割り切ってくれたのか引いてくれた。

と、とにかく、僕が住んでいた場所を探さないと……

「すみません、ここってどこですか?」

「ん?あぁ……ここは海鳴市よ」

んん?……海鳴市なんてところ日本にあったっけ?……た、たぶん僕は地理が弱いから知らないだけなんだ。きっとそうだ。

というわけで僕が住んでいた場所を探すことにした。そして、僕が住んでいたところの周辺見つけた……のだが。

「嘘……でしょ……」

人間、ここまでの不幸が重なることがあるんだろか……きっと僕は神様に嫌われているに違いない。そう考えてしまうほどのことだった。

地図には僕が住んでいたところだけがなく、全く別の場所になっていたのだから。

**

あの衝撃の事実から数時間後。僕は某真っ白になったボクサーのようになっていた。

なんなんだろう……一体なんなんだろう……僕ってなにかしたっけ?……いや、してる筈がない

と、そんな感じで自問自答を繰り返していると。

「さっき戸籍をチェックしてきたけど、鈴宮澪って名前の人はいなかったわね……」

「ぐはぁ!?」

「れ、澪くん!?あ、アリサちゃんもうちょっとオブラートにっ!」

僕の傷ついた心に遠慮もなく、全力ストレートをかましてくるアリサさん。アリサさん、実は僕のこと嫌いなんじゃないだろうか……

「オブラートにしようがないでしょう?……ってことはこの事実を踏まえると、すごく非現実的な話だけど……澪はパラレルワールドから来たってことになるのかしらね」

えっと……ぱられるわーるどってなんだっけ?………あぁ……思い出した。似てるけどちょっと違う世界、すごくガッツリ言ってしまうとIFの世界って感じだった気がする。

「そうだね……はっきり言ってびっくりだけど、そうみたいだね」

アリサさんもすずかさんも初対面の僕のことをとても心配してくれていた。なんだかこれに巻き込まれる前はそんな人いなかったかも……

僕はおもむろに席を立った。

「どうしたの?」

アリサさんが声をかけてくれる

「いえ……少し風に当たってきます」

「あ、うん……そこから外に出られるからね」

「ありがとうございます……」

二人の視線を感じながら、重い足を動かして外に出た。外に出た時……春には珍しい冷たい風が僕の頬を撫でる。これなら冷静になれそう、と思いながら、森の中に入っていった。











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