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少年は魔人になるようです
第93話 少年達はOHANASHIするようです
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!」
ドパァンッ! ボパパッ 
「す、スゴイ、明日菜さん!」

「いやぁ〜ホンマに凄いですなぁ。」


フェイトがネギを認めたと同時、後ろから明日菜達・・・いや、刹那に声がかけられる。

松永の警戒にもかからずそれに引っかからなかった京都弁の少女。

一度しか戦った事が無いとは言え、その狂気は忘れられるものではない。


「うふふふ………この時が来るのを心待ちにしていましたわぁセンパイ?」

「月詠!!」

「この数週間がどれ程長く感じられた事か……目の前に旨そうなお肉をぶら下げられてずっと『待て』

ですもん。もう………ずぅっとおあずけくろてて、ウチ…ウチ、もう…………我慢できひん。」


目端に涙を浮かべつつ、頬を赤らめ、息も絶え絶えな所を見れば何をしているのか勘違いしてしまいそうな

様子の月詠。・・・それが、自身の刀を舐め上げつつでなければ。

それを真正面に受けている刹那と明日菜は背筋に氷が走る。恐怖と言うより、嫌悪と言う感情で。


「明日菜さん、松永、行ってください。」

「でもっ!」

「武士の決闘を邪魔するものではないよ、お嬢さん。こちらは大丈夫だが、あちらの童の方が危険だ。」

「〜〜〜〜っ!すぐ戻って来るから、気を付けて!」


どちらを優先すべきか即座に理解した明日菜はネギの元へ走り、松永は影へ沈んで行く。

その間、刹那は月詠から目を離さず殺気を当てているのだが・・・当の月詠は何やら悦び、体をなめまかしく

くねらせ続けていた。


「センパイ、桜咲センパぁイ?ウチを満足させてください。センパイが満足させてくれへんかったら……

ウチ、周りにいる木偶まで斬って舞いそうですぅ。」


刹那の事を"センパイ"と呼び続ける月詠は遂にその目までも闇の者と同等に昏く染め、ザワリと

空気を歪める。それに深呼吸一つ、刹那は魔刀を二本抜き、応える。


「安心しろ、月詠。」

「ほぇ?」

「……キッチリ、お前が満足するまで―――逝かせてやろう。」
バサッ!
「あ………ぁ?」


右手に魔王刀"不動行光"を、左手に魔刀"十束"を握り、忌んでいた純白の翼をも広げ・・・奔った。


「京都神鳴流、翼族"白組"流、桜咲刹那――――参る!!!」
―――フッ
ギギィン! ギン!  ギキキキキン!

最速の移動法の一つ"縮地"を更に翼の推進力で底上げし、"翼族流"速度強化の『空神』に迫る速度で

斬りかかる。しかし、それを受けても月詠は恍惚とした表情を崩すどころか更に崩し、最早卑猥とでも

言うべきレベルに達している。その上、楽しそうに笑いながら刹那の剣戟を受け切る。


「うふふふふ、あはは……アハハ
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