第19話 やっぱり、惚れ薬です
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徒の部屋に女子生徒を連れて入るのは、ここの寮ではないようなので、
「それでは、モンモランシーの部屋でもどうだろうか?」
「いいわよ」
ギーシュとサイトにも了承がとれたので、モンモランシーの部屋に入ったところで
「じゃあ、サイトはモンモランシーに何をききたいのかな?」
「俺がモンモンに聞きたいのは、ルイズに何を飲ませたかだ」
モンモンと呼ばれても、モンモランシーは文句をいうどころか、気まずそうにサイトや俺から目をそらしている。ギーシュが話したりサイトが問いただしたりしてモンモランシーが大声で叫んだ。
「あの子が勝手に飲んだのよ!」
モンモランシー逆切れをしたてるし、その上ギーシュの鼻に指を押し付けて
「だいたいねえ! あんたが悪いのよ! あんたがいっつも浮気するから、しょーがないでしょー!」
「お前、! ワインに何を入れた!」
「……惚れ薬よ」
これを聞いた瞬間、俺は頭が痛くなってきた。禁制品の中でも、なんとなくタチが悪そうだ。それをメイジが集まる魔法学院、つまりばれやすい場所で使うって、別な意味で精神的なストレスがあったんだなぁ。
サイトが
「いいから、早くルイズをなんとかしろ!」
「そのうち治るわよ!」
「そのうちっていつだよ!」
「個人差があるから、そうね。1カ月後か。それとも1年後か……」
刑務所入り確定の強さの魔法薬だなぁ。
話を聞いていると、昨晩、ギーシュがもってきたワインを注いだグラスに、ほれ薬を入れたところで、なんだかサイトがモンモランシーの部屋逃げ込んできたところで、ルイズがその惚れ薬入りのワインを飲み干して、最初に見たのがサイトだったとのことだ。
結局は、モンモランシーが解除薬を調合することになった。モンモランシーに飲ませていた魔法薬の話にもなったが、魔法薬で精神状態が変わった相手に試したことがないので、いきなり試すのは無理だと伝えた。
それで、水の秘薬の入手で金銭の話になり、サイトに対してモンモランシーのモンモランシ家もギーシュのグラモン家も、お金に縁のない貴族だということを白状した。
ちなみに俺の家の話となったが、
「まあ、アミアン家はほどほどにお金と縁のある家だが、今回の件を素直に親父へ伝えるのは問題だな。親から金を借りるには、何らかの理由を作らないといけないだろうな」
「なんで?」
サイトがそう聞くので、
「まあ、俺の親父にそのまま言ったら、モンモランシ家へ金を貸すのと同時に、金銭以外の交渉を持ちかけるはずだ。しかもモンモランシ家が、譲歩せざるを得ない形でな。しかし、なるべく少ない時間にはするだろうが、それでも手紙ではなくて直接の交渉となるだろうから、モンモランシ家から首都まできてもらっ
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