暁 〜小説投稿サイト〜
僕の日常は体感型ゲームです
1・これまでの日常

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 緑川高校はただいま4時間目の最中。
 12時も過ぎ、この授業が終われば昼休憩の時間になる。
 昼休憩になれば昼食も食べられるからなのか、なんとなくみんな集中力が足りない。
 そんな中1年B組には、おそらく学校内で一番集中力が足りないであろう少年が一人いた。


 秋斗side

 痛い。手が疲れた。
 さすがに1時間目いや、HRからひたすら休憩なしでゲームをするのはつかれる。
 今は4時間目で、教科は理科。 先生が何か言ってるが、俺の耳には聞こえない。
 すると、ふいに名前を呼ばれた。

「柳瀬君、これを応えなさい。」

 え・・・ 今いいところなのに、なんで指すかな・・・
 まあ、授業が始まってから、机の上にたてた教科書から一度も顔を上げなければ、このくらいで指されるのは当然か。
 仕方なくカタリと椅子から立ち上がると

「どれですか?」

 と聞いた。話を聞いてなかったからどれを応えればいいのかわからない。

「〇〇と△△をまぜると□□になり、その変化のことを???という。???のところをこたえなさい。」

 ???のところをこたえろだって?もう、わかるわけないじゃん。
 仕方なく俺は隣のヤツのノートをちらりと見た。

「えっと、□〇□△だと思います・・・」

 超棒読みだが、何とか応えた。
 先生の よろしい という声と同時にストンとせきにつく。

「ここをしっかりノートにまとめておくように。」

 先生がそう言い終わると、丁度よく授業の終わりを告げるチャイムがなった。
 日直の号令が終わると昼休憩なので教室がざわつき始めた。
 そんな中、俺の耳にはひときわ大きなため息が聞こえてきた・・・




 昼休憩の時間。教室は昼食を食べる生徒がたくさんいた。
 まあ、屋上に行ったり、テラスで食べるヤツらもいるがなんといっても一番人気は、なぜかやっぱり教室だ。
 そして俺も自分の教室、すなわち1年B組の自分の席で「ビタミンたっぷり!!フルーツジュース」と書かれたジュースを飲んでいた。
 ただし、長々とした説教を聞きながら。

「あのな秋斗、毎日学校に来るようになったのはいいことだけど、授業を聞いてなきゃ意味ないんだぞ。」

 と怒ってる、いや、少し心配そうに言うのは俺の幼馴染であり親友の塚本宗助である。

「あー、わかったよ。次は気を付けますー。もう今日は授業ないからいいだろ。」

 そう。今日はなんと4時間で授業が終わるという奇跡の日なのだ。
 こんな日まで説教を聞いてられない。

「もう次からは俺のノート見るなよ。」

「はーい。」

そういうと同時に昼休憩の終わりを告げるチャイムがなり俺らは帰りの支度をはじめた。





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