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儚き運命の罪と罰
第四話「ジュエルシード」
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言ったその時

「!...噂をすれば何とやらってことかい?これは」

「ジュエルシード...!」

薄目でいたリオンはシャルティエを腰に指した。

「そうか...この違和感がか。」

彼にまだ探知はできない、それでも培ってきた勘がその違和感を教えていた。

「さて、行くとするか。遅れをとるな...よ?」

「?どうしたんですか?リオンさん。」

「...いや、何でもない。」

「そうですか、それでは行きましょう。」

この間も言っていた通り時間が無いんです、と言ってスタスタと歩いていった。

フェイトの声はどれも余りに平淡だった。

「...あれは、どう言う事だ?」

確かにリオンもこれまでフェイトのことを無表情だとか思ってはいたが
あのような声を聞いたのは今が初めてだった。

「アンタが来て少しはマシになったと思ったんだけどねえ。」

「...ふん、どうでもいい。僕たちも行くぞシャル。」

「了解ですよ、坊ちゃん。」

リオンも後について行くように歩いていった。






「あれが暴走体か...?」

「ええ...そうみたいです。」

目前と言うか...頭上に居たのは巨大な鳥、そいつはよもや『怪鳥』とでも言うべき巨大さでその巨体に似合わぬ優雅さで空を舞っていた

「イメージとしては大差ない...か。」

ジュエルシードの暴走体の話を聞いたリオンが思い浮かべたのはかつて自分が戦っていた『魔物』だった。

「まあいい、行くぞシャル。」

「任せて下さいよ、坊ちゃん。」

ここに来るまでにフェイト達と相談して決めた事がある。それは探索、封印が出来ない(と言うよりまだ覚えていない)代わりに戦闘能力の高いリオンが戦闘を行い残りの二つをフェイトに任せると言う役割分担だった。それにのっとって

「キェェェェェ!」

「フン、僕の前に立ちはだかる事、後悔するがいい。」

開戦、その直後

「キェェェェェェ!」

一陣の暴風が吹き抜ける。はばたいて高空に飛び急降下してリオンに襲い掛かった、
それに対抗してリオンは

双牙斬(そうがざん)!」

素早い空中に対する二段の斬撃でもって応戦する。

(攻撃一つ一つはさして対したことは無いな。)

イクティノス、シャルティエと同じソーディアンで風の晶術を得意としていたのだがそれに比べれば先の風もそよ風だった。
一応様子見としてかなり手加減して戦っているが、

「これでも僕が優位か、もういい、その程度でしかないのならこの戦いはもう終わりにする。」

そう言って鳥の上に飛んだ。・・・その動きはこの地で『天狗』と呼ばれる者のように恐ろしく俊敏だった。
深々とシャルティエをつき
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