例えばこんな仕返しもしても許されると思うな
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いるかのように自在に動き回り、決してその姿を捕えるとこも倒すことも叶わない。
もはや存在そのものが風。
人の身でありながら至ってしまった領域。
風の神格化。風を超える存在。
だから、風天。風神。
何人も止める事の許されない猛突風は、獲物を食い尽くすかのように獰猛に何度も何度も強烈な突進を繰り返す。普通ならパイロットが対応しきれないほどの超速度。でも、シャルはそれに耐えることが出来ていた。
何故なら、いまシャルとファリンは――半ば思考が融合しているから。
「その硬い殻も、これの火力ならぁぁぁッ!!」
突如ガーデンカーテンの展開を解除したシャルは、リュミエールの速度を一切落とさないまま咆哮した。その両手にラピッドスイッチで装備したのは――世界初の90口径パイルバンカー「竜屠者」。世界中のパイルバンカー愛好家が待ち望んだ最新モデルにして、汎用IS装備で歴史上最高の威力を誇ることがギネスに認められた化物IS兵装。その両方の先端がコクーンシェルと接触して不吉な火花を散らす。トリガー。
鼓膜を粉砕するほどの爆音と共に、「竜屠者」が殻を突き破った。
反動でエクシードも両腕が弾かれてパイルバンカーが宙を舞うが、元々「竜屠者」は使い捨ての装備なので投げ出されても問題ない。シャルは構わず連撃に移る。
「――1ッ!」
「竜屠者」の衝撃でまだ立ち直っていないゴールデン・ドーンに、急加速したエクシードのエル・デ・リュミエールが直撃して吹き飛ばす。翼が腹に命中したスコールはくの字に体を折り曲げて紙屑のように吹き飛んだ。
「――2ッ!」
吹き飛んだ相手に、ラピッドスイッチで展開したアサルトカノンの火力を集中させながら追い込む。二重の攻撃に重ねられた三枚目に、スコールは最早為す術がなく唯の的となる。
「――3ッ!!」
エクシードのマニュミレータがゴールデン・ドーンの尾の様なパーツを鷲掴みにして、出鱈目な推力に物を言わせて上方へ投げ飛ばした。
「そしてこれで――終 幕ッ!!」
そして、ここに至って沈黙を保っていたもう一つの武器「フレシュ・デ・リュミエール」が目を覚ました。背部よりせり上がって腰だめに構えられた2門の翼型長砲門。その銃口には既に溢れ出んばかりに迸るエネルギーが充填されている。そのエネルギーが、満を持して、最高のタイミングで舞台に躍り出る。
「この光の鏃は、貴方にリベンジするために用意した特製品だよ・・・まさか嫌とは言うまいね?」
『シャルを傷付けた罪、学園を襲った罪、今までに犯したすべての罪を・・・贖いなさい!!』
「『――空の星になってしまえぇぇぇぇーー
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