例えばこんな仕返しもしても許されると思うな
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を出されたのが余程腹立たしかったのかもしれない。
更に予備の基地や補給経路として世界各地に置かれていた施設が「正体不明の敵」によってすべて制圧された。篠ノ之束か、ゾルダークがとうとう動いたか、そのどちらかだろう。
これで最高指導者、資金と行動力、物資の流通ルートの全てを一斉に潰された。ファントムタスクは事実上壊滅したのだ。結果、スコールは実質的な最高司令官となった。
しかしスコールには組織の存亡など興味はない。企業の理念にも興味はない。ただ最後に残されたのは戦う事だけだった。オータムを捕えた憎きS.A.の連中だけでも吠え面をかかせなければ気が済まない。オータム救出を邪魔したあの生意気な小娘だけでも殺さなければ気が済まない。その為にオータムは一計を案じた。
まず、本部を囮に隠し通路を使って半分以上の戦力を脱出させる。ある程度戦力を残すことでまだ主戦力が基地にいると思わせて少しでも多くの戦力を引き寄せておく。そして機を見て学園を急襲、制圧する。制圧後のことなど考える必要はない。既に彼女たちは負けている。ただ最後に自分たちを追い詰めた連中が悔しい顔をするのが見たいだけだった。
結果。本部、ゴエモンインパクト(演説)と僅か数機のISで制圧。
しかもヒポクリットに先読みされて学園に戦力集中。
= 大 ☆ 爆 ☆ 死
見事に勝利の女神から尻に敷かれたスコールだった。
しかも彼女の不幸は終わらない。
「カーテンシールド展開・・・エル・デ・リュミエール、フルドライブ!エンゲェェェジッ!!!」
『貴方は・・・許しません!!』
コクーンシェルの防御越しに、縦横無尽の衝撃が走る。超高速機動でジグザグに飛行しながらシャルのラファール・エクシードが突貫を仕掛けてきているのだ。
右に飛んだと思ったら左に回り込み、上へ行ったと思ったら射撃武器で激しく揺らされる。迎撃しようにも機動が速すぎて反応速度が全く追い付いていない。絶え間ない波状攻撃の所為でコクーンシェルを解除して攻撃に移ることも出来ない。
人殺しにまで手を染めながらも、ISの腕前だけは誇れる領域に達していると彼女は思っていた。視線を潜り抜けた彼女にとって、競技などという温い世界でしかISを動かしていない連中など赤子同然だと思っていた。その自身が崩されていく。今までを否定されてゆく。
「嘘・・・っ、何なのこの速度は!?二次移行!?唯一仕様能力の発現!?機体のアップデート!?こんな短期間でそれをモノにしているとでもいうの!?」
薄緑の美しい残像を残してスコールを徹底的に打ちのめさんとするその姿は完全に狩人。前に戦った時のしつこいだけの娘とは何もかも違う。
攻撃に迷いが無い。
躊躇いが無い。
気迫が違う。
まるでこの空の全てを支配して
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