暁 〜小説投稿サイト〜
子虎迷走記
第1話 迷子の子虎?
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
それより、見るからに困ってる感じだ。
さっきのスライムも元の世界にあんなものいるはずないし……今になって思えば、何の違和感もなく攻撃してた俺ってなんだって感じだ。

あんなものに襲われてる、子供の様子からおそらく今は緊急事態。それに姿が変わる謎の消える剣。

色々と分かる事があったが……うん、異世界に来たのか?俺。

「違った……かな?」

男がそういい始める。
考えに没頭してて忘れてた。

俺は違ってないと首を振る。

「よかった、あってたのか」

なんかホッとした顔してる。
子供寝かせなくていいのかと、じーっと子供を見る。

「あ、早くウィルを寝かせないと」

子供はウィルと言うのか。
男はきょろきょろと周りを見始める。

ん?ここら辺の事、詳しくないのか?
場所がわからないと言った感じだ。

今の場所は砂浜、辺りに散らばる木片やらなにやら……
えーと遭難でもしたんですか?

聞きたいけど聞けない。
うーん、不便だ。

そして移動を始めた男についていく。
と言っても、すぐそこの草の生えた所に来ただけだ。

「とりあえず、ここで野宿かな」

やっぱり遭難してたのか……

男は手早く野宿の準備をした後、焚き木の前で俺に話しかけてくる。

「そういえば、君を召喚してからずっとそのままだったね。さっきはありがとう」

子虎?相手に頭を下げてお礼を言う。

「ギャウー(どういたしまして)」

男はじーっと俺を見て。

「うーん、あの時、無のサモナイト石でサモンマテリアルを呼んだはずなんだけどなー……」

「ギャウ?(どゆこと?)」

「でも君、どうみてもメイトルパの召喚獣だよね?」

「ギャウギャオウ?(メイトルパってなに?)」

首を傾げてみる。
喋れないなら、体で表すしかない。

「違うの?でも君、幻獣だよね?」

むぅ、自分が人間だった事をどう伝えればいいのだ!
!……そうだ文字を書けば。

爪でがりがりと地面に文字を書く。

「見たこともない文字だ。でも字が書けるなんてすごいな!」

伝わらなかったーー!!

会話は分かるのに!くそ!やはりここは異世界だったという事か!!

仕方ない絵で表現してみよう!

人らしき絵、矢印、獣の絵、などで分かりやすく図解してみたぜ!(絵のうまさに関しては普通だ)

「うーん、君は元人もしくは人型の何かで、召喚された際に姿が変わっちゃったのかな?」

す、すごいよこの人!!俺の凡人な絵でわかってくれたよ!天才だ!

「すごく目をきらきらさせてる所を見ると当たってたのかな?よかったー!」

よしこの際、名前をどうにかして教え……あれ?

俺、名前なんていうん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ