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口〜春蘇与儀詩集〜

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僕はここにいるのに声が出せない
あなたの左手が心の花を千切る
吹き出した血飛沫は 愛しさと呼んでくれ

何もかも塞いで 夜はいっしょに眠ろう
星の数の哀しさが 暗闇で踊る

朝に起こされれば ズルリと顔を這う
涙を右手に集めて 一息に飲み込む

ゆらりとさ迷い 昼は腹を空かして
ゆらりとさ迷い 時間も忘れる
人目も構わず泣きわめく


夢を歩き続けて 脚が砕け散る
夢から引きずり出されて 脳が砕け散る  
何を棄てても 届かず
何を棄てても 構わない 

あなたを見つけても 触れる事もなく僕は消えるだろう
今日も暗い影に追われて 血が凍る
あなたを見つけても 霞む窓で指が止まるのなら
せめて赤い太陽といっしょに眠らせてくれ

あなたの左手が首を触る
あなたの左手が花を千切る
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