エピソード20 〜論破タイム!〜
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「「まったく。というか、状況説明されずに連れて来られたので」」
紫苑と翠の全く緊張感の無い会話に我慢の限界を迎えた黒服の男が怒鳴り出す。全く短気だな…
今の状況を簡単に説明すると校長室に連れて来られると既に姉と十代、翔が居り、鮫島校長とエリート官僚っぽい奴らと対峙し、ピリピリとした空気を醸し出していた。
「では、改めて…遊城十代、丸藤翔、叢雲紫苑、叢雲翠が立ち入り禁止の廃寮へと侵入したことは調べがついている!校則違反により退学を命ずる!」
「ちょっと待ってくれよ!退学なんてあんまりだ!」
「そ、そうっす!退学反対っす!」
十代達が異議を唱えるが規則を破ったお前らが悪いの一点張りで取り合ってくれない。そして、鮫島校長は愉悦に顔を歪めている。
なるほどね…そういうことか。わざわざ俺を退学にするためにこんな茶番劇を組んでくれたのかな?なら、愉しませてもらおうか?
呼び出された意図を知ると密かに笑う紫苑。翠も紫苑の考えていたことが伝わったらしく小さく笑う。
「さて、黙って聞いてれば全く…情報なんて穴だらけだろ。そんなんで退学だ云々言えないだろ。もっとしっかりした情報を持ってこい」
いきなり口を開き、挑発的な言動をする紫苑に驚く調査委員の役人ども
「なんだ貴様は!我々の捜査に穴などないわぁ!」
「それは違うよ!」
某超高校級の人のようにビシリと怒鳴る役人を指差す
「まず人数。廃寮に入ったのは俺ら四人の他にあと三人いるぞ。その時点で捜査に穴があるよな?」
「なっ??ただ、お前らが主犯と我々は判断したのでお前ら四人を呼んだのだ!」
「だからどうした。主犯、副犯限らずこの場に呼び出して処罰を伝えるべきじゃないのか?」
くっ…と押し黙る役人ども。まだまだ終わらせないぞ
「まだあるぞ。俺らが廃寮を出たのは夜中の3時頃だ。そして、俺らが呼び出しをくらったのが6時から7時まで。捜査したとしても最長で四時間もないよな?よくこんな短い時間でちゃんとした捜査ができたなんて言えたものだな」
「と、匿名の情報があったからだ!」
「へぇ〜、情報もらっておいてよく捜査したなんて言えますね。」
「それにその情報が偽りという可能性もあるし、その情報提供者があんたらとグルで俺らを学園から追い出そうとしている可能性もある!」
「あぁ〜、なるほど。確かに穴だらけだな。なんで気づかなかっんだろうな」
「いきなり退学って言って焦らせて冷静な思考を奪う風にやってるじゃないの?」
合点がいったようで十代はなるほどと頷く。
「くっ…だが、お前らが廃寮に忍び込んだのは紛れもない事実だろう!」
「だから、その情報が嘘の可能性があるからもっと調べろと言ってい
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