第13話 査閲部 着任
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将閣下の言葉を繰り返すようだが、少尉にいきなり仕事をせよと言われても無理だと思う」
『まぁ、かけたまえ』とフィッシャー中佐はオフィス内で俺を座らせると、小さく溜息をついて言った。周囲にいるのはほとんどが年配者ばかりで、女性は異様なほど少ない。フィッシャー中佐と俺が話していても、全く気に留めることなく、自分達の仕事に集中している。
「よってまずは私が査閲した結果の入力と、過去入力分の解説と学習、査閲に同行しての実践を進めていきたいと思う。いいかな?」
「よろしくお願いいたします」
「首席卒ということで、肩身の狭い気分を味わうかもしれない。そういう時は相手の仕事の様子を見て、自分の意見を、直接ぶつけて見てもいい。下積みで苦労の多かった者もいるし、査閲官としての実績もある。君にあたりちらしたり、君を殴ったりするような愚かな者はいないはずだ。少なくとも君の軍歴より少ない者は、この場所にはいないからね」
もしかして最後の下りはジョークだったのだろうか。俺はフィッシャー中佐の穏やかな顔を伺ってみたが、そこから察することは出来なかった。
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