第194話 最終局面へ―――!
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を黙って待ち続ける。それがトーヤの良い所なのだ。
ようやくフレイが話し始めたのと同時に、トーヤは開いた口が塞がらなくなってしまった。
フ「100年に一度、鳳凰は『闇』に心を支配される事があるんだ。」
ト「・・え・・・」
トーヤの口からはか細い声しか出なかった。
フ「そして不運にも、竜と鳳凰が消えた日、大魔闘演舞最終日の7月7日が・・・その100年に一度の日なんだよ。」
ト「!」
トーヤの紫色の瞳が驚きで見開かれた。
フ「もちろん、『闇』に支配された時の対処法はあるんだけど・・・何か悪い事が起こらなければいいんだけどよ・・・」
フレイの燃え盛る炎のような赤い瞳には、“不安”という名のハイライトが揺らいでいた。トーヤはこんな瞳をしたフレイを初めて目にした。
ト「し・・心配ありませんよフレイさん!鳳凰はマヤさんのお母さんなんですよね?あの年中無休テンションMAXのマヤさんを育てた方が、『闇』に心を支配される事なんて絶対ないですよ!万が一『闇』に支配されたとしても対処法があるんですから、きっと大丈夫です!鳳凰さんを信じましょう。」
フレイを元気付けるように言ったつもりだったが、トーヤの声にはあまり迫力が無かった。それはトーヤ自身も心底不安だからだろうか―――――?
優しいトーヤの気遣いに気づいたフレイは口元に笑みを浮かべると、わしゃっとトーヤの銀色のクセ毛を撫でた。
ト「わっ!」
フ「ありがとな、トーヤ。」
さっきと裏腹の笑顔を浮かべるフレイを見てトーヤは目を見開いたものの、すぐにトーヤも目を細めて微笑んだ。
フ「おしっ!気を取り直してマヤを探すぞっ!」
ト「はい!」
威勢の良い声と共にフレイはガッツポーズをし、トーヤは元気よく返事をしながら敬礼をすると2人同時に駆け出しマヤの名を叫んだ。
フ「(そうだ・・・トーヤの言うとおり、心配する事なんてねェんだ。鳳凰が、『闇』になんか負けるはずねェんだ。)」
マヤの名を叫びながら、フレイは自分に言い聞かせるように心の中で呟く。
フ「(それに、鳳凰はもう――――――――――・・・)」
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ハル「雷拘束!」
ユ「うっ・・!」
ハルトは7属性の武器の1つ、雷の槍の先端をドスッ!と地面に突きつけると同時に、ユモの足元に黄色い魔法陣が展開しユモの身体の自由を奪った。
ユ「(身体が・・動
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