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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第24話「葬儀」
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み。まるで聖母のような全てを優しく包み込む笑顔。
しかし、その眼からは止めどなく涙が溢れていた。


















―――葬儀から4時間


アリシアとフランは、大聖堂の自室に引っ込んでしまった。
2人とも「しばらく一人になりたい」と言って大聖堂の2階に消えた。
残りの悪魔狩り達は、大聖堂の長椅子に座っていたり、顔を伏せて立っていたりと、全員思い思いの
姿勢で黙っていた。

「………寝ちまったみたいだな」

ブライアンが指差した方に目を向けると、棺に身を寄せて眠るアイリスの姿。
柔らかな寝顔を見ると、目元に涙の痕が残っている。

「はぁ……仲間の死ってのは、いつ見ても慣れねぇもんだな……」

「そう、ですね…………しかも、それがパトリックさんだなんて………」

悪魔狩りという立場である以上、嫌でも見る光景が「仲間の死」と「仲間の葬儀」だ。
何故守ることが出来なかったのか。何故仲間が死ななければならなかったのか。

決して拭うことの出来ない疑問と後悔。
仲間の死を背負う責務。

悪魔狩り達はそれらを抱えて戦い続ける。



「………………………………すまない。俺がいたというのに………」

「キリシマさん、あまり自分を責めないでください……」

「そうだ、責めるべきはキリシマじゃねぇよ。パトリックをこんな目に会わせやがったクソ悪魔の方だ」

ブライアンの表情が少しずつ憎しみの籠った表情に変わる。




「ダメだよ……………」

小さな声が3人の耳に届く。
声の聞こえた方に視線を向けると、いつの間にかアイリスが目を覚ましていた。

「ダメだよ……そんなの…………憎しみ合うなんて………悲しいし、辛い…………」



「私が………背負うから…………パトリック君と、戦った悪魔の……罪を………」



「だから……みんな………悪魔を……恨んじゃ………ダメ…………」

言い終えると、アイリスは再び眠ってしまった。

「ったく、寝ぼけてんのに………」

「アイさんって、本当に優しい人ですよね。悪魔なんかじゃなくて天使の生まれ変わりかも……」

「だよな、俺も否定しねぇよ。クリス、部屋まで運んでやれよ」

「はい」

クリスはアイリスを抱き抱え、大聖堂の2階まで運んでいった。
それを見届けたブライアンは、キリシマの方に視線を向ける。

「キリシマ、お前はどうする? 敵討ちするって考えはアイリスの言葉聞いても健在か?」

「…………………………………」

キリシマは無言でブライアンに背を向ける。
そしてそのまま大聖堂から出ていった。





「死に急ぐなよ、キリシマ。
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