第16話 ダングテールの虐殺
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ブリミル暦6222年 ハガルの月 フレイヤの週 ラーグの曜日
皇紀2780年 2月 5日 トリステイン王国 ダングテール(アングル地方)
Side ジャン・コルベール
トリステイン王国の魔法研究所実験小隊の小隊長を務めるジャン・コルベールは、命令により疫病の他地域へ蔓延を防ぐ為、ダングルテール一帯を完全に焼き払う為、此処ダングテールに来ていた。
時は、夜を迎えていた。
「手筈通り、村を焼き払う。」
隊長であったコルベールは、隊員に指示を出す。
自分も村に入り、女や子供まで、淡々と焼き払った。
「隊長、おかしいです。疫病の痕跡がありません。」
コルベールは、慌てて村に這い入っていった。
そこには、一人の少女が呆然と立っていた。
コルベールは、少女を背中に抱え、村を脱出した。自分の誤り気付き、隊を抜けて少女を抱えながら歩き続けた・・・。
「自分の誤りに、気付いたようですね。」
前方から突然男が現れて、コルベールに話し掛けてきた。
「君は・・・。」
「エクリプス商会の者です。ロマリアの新教徒狩りだったんですよ。
ロマリアから賄賂を貰った。トリスタニアのリッシュモンと言う貴族が命令を出していたのです。疫病の蔓延は、嘘だったのです。
エクリプス商会は、新教徒とを保護しています。その娘も私共で保護しましょう。」
「頼みます。」
コルベールは、少女を預ける。
「肩を火傷している様ですね。治療します、ヒーリング・・。」
男は、治療魔法で、肩の火傷を治療した。
「ありがとう。それと少女の事は宜しくお願いします。」
「ダングテールでは、誰も死んでいません。スキルニルを使って、村人を事前に保護していました。
その事で、自分を責める必要はありません。しかし、嘘の命令とは言え、何の罪もない村人を殺そうとした事実は、変わりません。
貴方は間違いに気付いて少女を助けてた。これもまた事実です。私は、貴方の善良さを信じています。二度と誤りを繰り介さないことを・・・。」
そう言い残して、男は少女を抱えてその場を立ち去って行った。
「・・・。」
Sideout
Side マザー
『光輝、無事にダングテールの村人を保護しました。』
『マザーも遠隔義体の操作、ご苦労。』
マザーは、100体以上の遠隔義体を操作できる。ダングテールの村人は全て、遠隔義体であった。先住魔法の魔道具で、姿形を村人に偽装していたのである。
ダングテールだけでなく、その前からそして、今後も新教徒を助けて行くのである。
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