八話
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いる身だからな、あまり場所をとらないものの方がいいかもしれん」
「そうですか……そうなると、アクセサリーとかかな」
さて、このふたりが何をしているかと言うと絶賛、プレゼント選び中である。春休みに入った今、ネギが麻帆良にやってきて三ヶ月弱程が経過した。丁度いい頃合いだと、幼馴染に手紙と、何か日本で買ったものを送ろうと考えたのだ。そんなわけで、偶然街で出会ったアキラに助力を請うたのである。
「アクセサリーは、こっちみたいですね」
「何から何まですまないな」
ネギは別に女性への贈り物などに全く覚えがないわけではない。この世界にネギとして生を受けてからも、親しいものの誕生日にはプレゼントを贈っている。だが、それは皆手作りのものだった。
無駄に器用な所為か、材料さえキチンとあればそこらの店で売っている者より良いものが出来あがることもある。
だが、今回はその考えを捨てた。幼馴染とは手紙を書く時は修行の成果について書くと約束していた。未だ魔法使いとしての修行が学園から言い渡されない(図書館島の件は認めていない)今、ネギの修行の成果とは教師としての労働に対する給料に他ならないからだ。
「腕輪にネックレス、指輪もあるけど……」
「ふむ、比較的邪魔にならないネックレスが妥当か」
アキラはネギから聞いた色でたとえるなら赤、といったヒントを頼りに何かいいものがないかを探していく。そして、探し始めて五分ほどすると、一つ目にとまったものがあった。
「先生、これなんかどうかな?」
「どれ」
自分の物色を中断し、アキラが手にとったものを受け取る。円の中に正三角形を二つ重ねた六芒星があり、三角形の重複部分である六角形部に紅い石がはめ込まれている。
「これは良さそうだ。礼を言おう」
「え、いえこれくらいなら別に」
自分が見つけたもので即決してしまったネギにアキラは少し戸惑うが、礼を受けとった。
「そうだ、今日の夜は何か予定はあるか」
「いえ、特には」
あえて言うならゆうなが今日は部活仲間と晩御飯を食べるとのことで自分が一人になってしまい、外食でもしようかと思っていたぐらいだ。
「今日の礼に晩御飯をごちそうしようと思うんだが、構わないか? 丁度今日の晩御飯は私が担当だしな」
「いいんですか?」
ネギが料理をする、というのにも驚いたがこの質問は同室の者達に許可をとらなくていいのか、というものだ。
「何、私が作るのだから、文句は言わせんよ」
「分かりました、ごちそうになります」
一瞬、断ろうかと思ったアキラだったが断るのも悪いし、普段あまり話さないクラスメイトと話すいい機会かもしれないと、ネギの申し出を了承した。
その日の晩御飯は人数が増えたことでおかずも一
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