オーバーロード編
第8話 抗体の拒絶反応
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えますか?」
「それ、は……」
我ながら嫌な攻め方だとは思うが、このくらい追い込まなければ、貴虎の中には凌馬を警戒する気持ちは芽生えない。
「角居。お前はその情報を凌馬から得て知ったのか?」
「はい。俺、一応あの人側ってことになってるんで」
シャロームとして戦い始める前、凌馬はオーバーロードと禁断の果実の存在を裕也に教えた上で量産型ドライバーを与えた。裕也が逃げられないように、心に楔を打ち込まれた。
「お前は凌馬の味方なのか? それとも俺の味方なのか?」
「俺は、碧沙の味方です」
裕也はきっぱりと言い切った。
「俺は碧沙にとっていいように動く。プロフェッサーでも貴虎さんでも、情報をリークしたほうがいいならそうするし、裏切る必要があるなら裏切ります。だから俺のことは信用しないほうがいいっすよ」
「お前……碧沙を」
ここで裕也は初めて笑みを浮かべた。
「好きですよ。新人類産めって言われて、まああの子が16歳になったらそうしてもいいかな〜って思う程度には」
貴虎が頭を抱えた。頭痛を堪えているような顔――兄としての「顔」だ。
「……分かった。ひとまずはお前の証言を真実と仮定しよう」
「ありがとうございます」
「帰るぞ。凌馬たちも交えて、今後の方針を話し合う」
踵を返した貴虎に対し、裕也は苦笑してから、歩いていく貴虎に続いた。
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