第一部・天使と悪魔
検査
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それからしばらくウェンディとシェリアは、パジャマに着替えて遊んでいたが、9時を過ぎると次第に眠そうな表情を見せ始める。
寝る準備をし始めたウェンディとシェリアに、ドランバルトが声をかける。
ドラ「よし、じゃあ今から検査をするから、アレを出して。」
シェリア「は〜い!」
そう言って、シェリアはベッドの脇にある小さな引き指しから、透明なビニールのチャック袋に入った茶色い物体を差し出した。
それは小指先ほどの大きさの、シェリアの便…すなわちウンチだった。
ドランバルトは、お風呂での分泌物を見る以外にも、いくつもの検査を行い彼女達の体調管理に気をくばっていたのである。
これは、そのうちの1つの検便であった。
シェリア「んっ…お兄ちゃん、早く受け取ってよ…」
さすがに自分のウンチを差し出すのは恥ずかしいのか、シェリアは顔を赤らめると下を向いてモジモジとしている。
それを手渡されたドランバルトは、シェリアの手から袋を受け取ると、ウェンディの方に向き直る。
ドラ「さあ、ウェンディもウンチを出すんだ。」
だがウェンディは、ドランバルトの顔を潤んだ瞳で見つめながら言う。
ウェン「あの…お兄さん…その…私…今日もダメでした…」
ドラ「またか…」
体調管理に気をつけているはずなのだが、ウェンディはこの所、便秘を患っていた。
おそらくストレスや環境の変化によるものなのだろうが、彼女の便秘は一向に良くなっていなかった。
ドラ「しかたないな…じゃあ何か方法を考えておくから、先におしっこを採っておいで。」
そう言ってドランバルトは、2人に紙コップを渡す。
そう、いわゆる検尿である。
2人は恥ずかしそうに紙コップを、受け取るとトイレに向かっていった。
その間に、何かウェンディの便秘を解消する方法がないか、ドランバルトは考え始める。
その時だった。
ウェンディ&シェリア「キャアアアアアアアアアッツ!」
トイレのほうから、シェリアとウェンディの、けたたましい悲鳴があがった。
ドラ「ウェンディ、シェリア!どうした!」
ドランバルトがあわててトイレに駆けつけると、2人はトイレの外で座り込んでいた。
ウェン「お、お兄さん…」
シェリア「あそこに…ヘ、ヘビが…」
2人の指差す方向を見ると、トイレの中にとぐろを巻いた1メートルほどのヘビが、チロチロと舌を出して、こちらの様子をうかがっていた。
見たところ、毒蛇ではないようだが、たしかにこんなものがトイレの中にいたら、誰だって驚くだろう。
ドランバルトは、ダイレクトラインでヘビに近づくと、うまく捕まえる。
そしてダイレクトラインで、家の外にヘビを放して戻ってくる。
ドラ「さぁ、これでヘビもいなくなったし、おしっこ取れるだろう?」
だが、そんなドランバルトの言葉に、彼女達は首を左右に振った
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