死亡フラグ貰いました。
2話:出逢い。そして建つのか? 違うフラグ
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懐かしく思えた。ずっと一緒に過ごしていたのに。なぜだろう?
「ちょっ、痛い! 引っ張らないで!」
いつの間にか、俺の身に纏っていた鎧は、普通のさっきまで着ていた服に戻っていた。
「痛い〜!」
「いっ!」
夢だったのか、目を開けた俺の前に迫り来るは、白い……液体?
バチャァッ!
「あっつぁーーーーーーーーーー!!!!!!」
何これ! 熱い! ヤバイ、ヤバイって!
「ぐおぉぉぉおおぉぉぉ!!!」
顔を押さえながら、地面を転げ回る。こんなに熱いものが顔にかかったのは人生で――生前を含めて――初めてだ。さっき新しい人生が始まって、終わりそうだったけどね。
「ほわぁ〜、すいませ〜ん!」
謝ってるのは、女の子。髪は長い銀髪で、背は俺より小さいと思う。じゃなくて!
「何すんだ! 火傷するところだったぞ!」
とりあえず、転げ回っている間に見つけたタオルで顔を拭いたが、まだヒリヒリする。
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
女の子は必死に頭を下げている。そうすると、逆に俺が悪いように思えた。
「どうしたの!? マリ!」
息を上がらせて入ってきたのは、少女に似た、短髪で銀髪のこちらはお姉さん。
「お母さ〜ん!」
マリとは恐らくこの女の子のことだろう。泣きながら、今入ってきた人に抱きついていった。
少女の母は――若くて姉に見える――俺の顔と濡れた服を見て、そして少女を見た後、ため息をはき、
「マリ、あなた、またこぼしちゃったのね?」
いや、こぼしたとかそういう次元ではない。ぶっかけ! ぶっかけだよ!
「あなたは大丈夫? 火傷とかしてない?」
「えっ、あ、はい。大丈夫だと思います」
不思議とさっきまでの顔がヒリヒリするのが、無くなっているような気がする。ミステリー。
「皆、ビックリしてたわよ? 森に倒れてるんだもの。元気そうで良かったわ。気絶している間に少しスープ飲ませたけど、余程お腹が空いてたのね。意識が無くても飲んでたわよ?」
「えと、はい。ありがとうございます」
どうやら、あのまま意識を失った俺を助けてくれたのはこの人たちのようだ。感謝、感激!
「それにしても、何であんな所で倒れていたの? 誰かとはぐれた?」
「えーと……」
ここは正直に言った方がいいのか。しかし転生とか言っても理解してもらえないと思う。
「それが気づいたら森の中にいて、さ迷ってたら、空腹で倒れました」
「もしかしたら、次元漂流者なのかしら。あなた名前は?」
「名前ですか?」
「そう。もしかして、覚えてない?」
これも困った。名前は生前のものを
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