ターン4 水上のプリマ
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
どうせ飯の時間には帰ってくるだろー』って」
「うん…………まあ実際そうだと思うけどなぁ」
「そう……かなー?」
「とりあえず、この辺りからもう一回探し直そ。夕飯になっても帰ってこなかったら、最悪先生のところまで行った方が早いだろうし」
「そっか!じゃあ清明、悪いけどそっちの方探しててくれ!」
「オーケー!」
まず結論。見つかりませんでした、まる。
「帰ってこないね…………」
「どこにも居ない…………」
まったく、人に心配させて。帰ってきたらまず説教でもしてやりますかね。と、そのその時十代のPDL…………だっけ?なんかそんな感じの名前の、入学時に一人一個もらった機械が鳴った。
「ん、なんだ?」
そう言ってポケットから引っ張り出し、覗き込む十代。と、驚いたようにメールの文面を見せてくれた。そこには簡単に一言、
『翔君のことで、話したいことがあります。ブルーの女子寮まで来なさい』
と書かれていた。お願いじゃなくて命令口調なのがイラッとくる。けどまあ、
「行くしかないよねーこれは」
「よし、じゃあ早速行ってみるか!」
『…………ふむ。ちょい待ち、お二人さん』
ようやく手掛かりが見つかって盛り上がってきたところに、ずっと部屋の隅で精霊体になって寝っ転がってたユーノが声をかける。
『女子寮は基本的に男子禁制だぞ?さあ、どうやって潜り込む?』
あ。ど、どうしよ十代。
「え、えーっと、なにかいい方法あるか、清明にユーノ?」
うーんと、何か、何か、何か…………。と、そこでふと一つのことを思い出した。それは、今日の昼にユーノが振ってきた、意味の分からない会話。
「ボートだ!あれで脇の池から行けばいい!」
「それだ!よし、確かこの寮にも手漕ぎボートなら一隻あるはずだぜ!」
それにしてもユーノ、まさかこうなることを知ってたのかな?いや、まさか、ね。
そして、所変わってブルー女子寮前…………の池。特徴、デカい。以上。いーかげんボート漕ぐのも飽きてきたんだけどなぁ。
「おい、誰だか知らないけど来てやったぜ!翔を返せ!」
「ようやく現れたわね、遊城十代」
「アニキ〜、助けて〜!」
「あ、翔!…………何やってんのそんなとこで」
ロープでぐるぐる巻きにされた翔が桟橋に放り出されているその姿は、まあなんというか、
「みっともないな、翔」
『前々から思ってたけど、お前って結構えぐいとこあるよな』
「ちょっと、そこのあなた!!」
はて、僕のこと…………なんだろうなあ、やっぱり
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ