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仮面ライダー真・智代アフター外伝
一話「序章」
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み、縮む智也の体へ指を刺し、腰を抜かすかのように仰天しだした。まさか、この段階の実験が成功するとは彼らにしては、あまりにも信じ難かっただろう。
「一晩の間に何があったんだ……?」
この知らせは担当主任の元へ早急に届いた。
「なに……!彼が目覚めたと?」
主任室で受話器を握る鬼守は、少し急ぐ様子で地下数階下の研究室へ急いだ。
「岡崎朋也の遺体が動き出したとは本当か!?」
研究所内で叫ぶ彼は、ガラス越しの部屋に横たわる智也のベッドへ近付いた。
「被験者の実験レベルは?」
隣にいた研究員へ問い詰めるかのように問う主任。
「……そ、それが、信じられませんが、レベルは……「3」です」
「!?」
鬼守は目を見開き、そして視線を明也の体へ向ける。
「……確かに、息をしている。実験は成功だ!ハハハハハァ!!」
そう主任は歓喜し、叫びまわるが、しばらくしてその笑い声は途切れた。
「いや……まだ早いか?現在の状況からすると、暴走と言う恐れもある。これまでレベル3へ到達したケースはない。慎重に事を進まなくてはいけないな?」
鬼守は研究員へ振り向き、そしてこう言い残す。
「諸君、今我々は新たな……そう、神の領域へ足を踏み入れたわけとなる。だが、まだ油断はならない!今後ともさらなる警戒を強めて、岡崎明也を十分に監視、研究を行うよう」
冷静に戻った彼は、研究室を後にした。それからしばらくした後、明也の瞼は眠りから覚めたかのようにゆっくり開いた。
「記憶は消してあるんだろうな?」
朋也を取り囲う研究員たちは彼の経緯を問い合う。
「問題ない。彼の死因や前世での記憶は全て削除した」
「ただ、問題なのは……我々の命令に従うかどうかだ」
「とりあえず、今後の実験結果で検討するとしよう?」
研究員らは、彼に衣服を与えて新たな研究段階「模擬訓練」へと進ませた。その日から、明也のモルモット生活の日々が始まり、彼へ新たな名前がコードネームとして与えられることとなった。

                    *

それから数日後、

しかし、模擬戦闘を幾度行った所で智也の戦闘データーにはいつもレベル1,2の状態でしか検出されなかった。
「くそ!また1レベかよ?最近じゃ2レベも滅多に出なくなったな?」
訓練エリアの地下アリーナをモニターで覗く研究員らは未だ進歩しない智也の行動に舌打ちとため息をつき続けていた。
「全く、目覚めた途端に初期レベルに戻ったと言うのか?「シン」は……」
シン、それは今の岡崎明也が名乗る新たな名前でありコードネームでもあった。
「それよりも、今のシンは結構息切れを起こしている。ここまでやったら可哀想だ。とりあえず休養を与えてやろう?」
研究員の一人の提案によって、ひとまずシンをラボのベッドへ連れて行く事になった
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