悲願〜
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憶なんていらない、今は命を救ってくれた恩を返せればいいって」
「・・・!」
話しながらもお互いに剣を振る手は休めない。
「そしてアリエッタとアニスが戦っていたあの時・・・アンタの言葉で・・・!」
「・・・記憶の混乱が起きた訳か」
「・・・なんなのよ、アンタはサキ・オスローじゃないの!?」
俺は一旦離れ、ダークリパルサーを両手で構える。
「・・・ああ。俺は五十嵐 咲。そしてお前は董卓軍、軍師・・・賈駆文和、真名を・・・詠」
「・・・っ!」
カラン、と小太刀を落として頭を抑え・・・
「くっ・・・また、また気持ち悪い・・・!私に、変なことを・・・言うなぁぁぁ!!」
詠は剣を構えて走り出す。
「虎牙破斬!」
ガキキン!」
「しまっ・・・」
二連撃で防御を崩される。
「終わりよ!」
「く・・・闇よ!」
俺と詠の周りに力が集まる。
「ダークネスバインド!」
「私の目の前から消えろ!魔神・・・煉獄殺!」
ズガガガ!!
二つの秘奥義が激しい衝撃波を生み出す。
「どうして・・・どうして私の邪魔をするのよ!」
「邪魔?・・・あえて言うならお前を連れ帰るためだ!」
「・・・どうしてアンタはそんなに私に拘るのよ!」
「・・・一生傍にいるって約束したからだ!!」
ズガァァン!!
「ぐあ・・・!?」
「きゃあ・・・!?」
お互いに突き飛ばされ、詠が俺より速く立ち上がる。
「どうして・・・どうして・・・」
ヒュオン!
詠が突きを放ってくる。
『咲さんっ!!!』
俺と詠の距離が零になり・・・しばらく、時が止まった。
「・・・どうして・・・」
不意に詠と目が合った。・・・その目には・・・涙が、あった。
「どうして・・・ボクは・・・咲とこんなことをしているのよ・・・」
詠の突きは、俺の脇を通りすぎていた。
「詠・・・お前・・・」
記憶が・・・
「咲・・・ボク、気付いてた・・・だけど、咲を殺そうとした事実を認めたくなくて・・・」
本能的に本来の記憶を封じてた・・・か。
「ボク・・・さ、咲に剣を向けて・・・あんなに酷いことを・・・う、ぁぁ・・・!」
俺は詠を・・・抱き締めた。
「・・・俺も、ごめん。そもそも俺に力があれば・・・詠の手を離さずに済んだんだ・・・」
「咲・・・!ボク、ボク・・・会いたかった・・・!」
「ああ、俺もだ・・・!」
ガキャン!
音がした方を見ると、ルークがアッシュにカトラスを突き付けていた。
「くそ・・・被験者が・・・レプリカ風情に負けちま
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