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DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十話
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、ノイゾが「タイムリミットは一日」と言った場面だ。恐らく一日以内にこの夢からさめなければ、失格という事になってしまうのだろう。

 ぎりぎりまで幸福を味わっていたい、と思うが、だが、時刻は一刻を争うのだ。そう言うわけにもいかない。

「また大変なことに首を突っ込んでるのかい?」
「もう、しょうがないなぁ、キリト君は」

 最初に笑ったのは、ユージオとアスナだった。キリトにとって最も大切な二人が、最初に背中を押してくれた。

「キリトがやらなくちゃいけないことが、どんなことなのかは分からない。もしかしたら、僕が想像しているよりも大変な事なのかも。だけど、キリトならきっとできる。もし辛くなったら、またここに戻ってくるといい。待ってるから」

 ユージオの微笑に合わせて、皆が頷く。

「――――ああ。ありがとう、ユージオ」

 キリトが頷き返すと、その容貌は、いつの間にか学校の制服姿ではなくなっていた。その風貌は、あの浮遊城(SAO)のそれと、妖精郷(ALO)のものと、硝煙世界(GGO)のいでたちと、そしてアンダーワールドの装束が、すべて折り重なったものだった。

 ――――ここには、みんなの思いが詰まっている。

 ――――俺はキリト。皆の思いのために戦う剣士だ。

「さぁ、立ち上がって、キリト。僕の――――僕たちの、英雄」
「ああ――――行って来る!」

 ユージオの突き出した拳に、キリトがその拳を打ち付けた瞬間――――


 周囲の光景が、がらりと変わった。

 穢れなき純白の宮廷内。華美なようにも、静かなようにも見える装飾の施されたその通路に、キリトは立っている。

 視線の先には、二人の少女が立っていた。

 片方はおなじみとなった銀髪の気だるげな少女、エインヘルヤル・イクス・アギオンス・レギオンルーク。背後にはバァル=フェゴルもいる。

 その隣にいるもう一人の少女は、初めて見る存在だった。

 どこか獣めいた超然とした笑みを浮かべる、豪奢な金髪の少女。纏っているのはどこか制服や軍服のようにも見える騎士装。握っているのは金と赤の二本の槍。背後には、半透明の巨大な狐火。

「……《黒の剣士》、目を覚ました」
「ふむ、思ったより早かったな……」

 後ろを見れば、そこには仲間たちが倒れている。全員目を閉じて、眠っているようだ。恐らく彼らも、先ほどまでのキリトと同じく夢を見せられているのだろう。恐らく彼らにとって、最も幸せな景色を。

「あんたたちの仕業なのか……?」
「そうだな。その通りだよ。お初御目にかかろう、《白亜宮》が《七眷王》の一柱を任されている、アニィ・イクス・アギオンス・レギオンキングだ。これは余の《惟神》、《強欲(avaritia-greed)
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