暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第38話 罠
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やりますか。私は2人の襟首をグワシッと掴んだ。

「え?」

「な、何を?」

 2人が困惑した表情でこちらを見たので安心させるよう笑顔を向ける。でも何故だろう、2人共若干顔が青くなったわ。見れば周りを取り囲むライザーの眷属たちも困惑した表情を浮かべている。まあそんなことはさておき、やりますか!

「そーれっ!!」

 という掛け声とともに

「ぎゃああああああああああ!?」

「うわああああああああああ!?」

 私は思いっきり2人を投げ飛ばした。2人はそのまま放物線を描き……

「よし! 我ながらナイスコントロール!」

 そのままグシャッという効果音とともに新校舎玄関の前に落っこちた。

「いきなり何すんだあああああああああああ!」

 おっと、落っこちた痛みに悶絶してる祐斗を尻目にイッセーはすぐさま復活して叫んできたわ。打たれ強くなったわねイッセー。こんなところにも修業の成果が。

「2人はそのまま部長のもとに向かいなさい!」

「なっ!? でもそれじゃあ火織たちが!」

「アーシアの時にも言ったけど優先順位を考えなさい! 私達も後から必ず追いかけるから!」

「……くっ! 絶対来いよ! 絶対だかんな!」

 そう言うとイッセーは復活した祐斗を連れて新校舎の中に駆け込んでいったわ。それにしても

「追わないんですね」

「言ったはずですわよ。私達の狙いはあくまであなた。今更兵士(ポーン)騎士(ナイト)が1人ずつ増えたところで変わりありませんわ。それよりあなた達は自分の心配をしたらどうです?」

「ふふ、そうですね」

「くっ、バカにしてますの?」

「いえいえそんな。ところで話は変わりますけどイッセー、うちの兵士(ポーン)が左腕につけていた籠手、なんだか分かります?」

「あれ? もちろん知っていますわ。龍の手(トゥワイス・クリティカル)でしょう? あのような人間に毛が生えたような悪魔にそんなもの装備してもなんの脅威でもありませんわ」

「残念ながらハズレです。いいこと教えてあげましょう。あれの名は赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)って言うんですよ?」

「な、なんですって!?」

 私の言葉にレイヴェルはおろかライザーの眷属全員に衝撃が走った。流石赤龍帝のネームバリューはすごいわね。

「そ、それでも持ち主があれではお兄さまどころかユーベルーナの敵でもありませんわ! そちらの女王(クイーン)を倒したらすぐにでも……」

 と、そこで測ったかのようなタイミングでグレイフィアさんのアナウンスが流れた。

『ライザー・フェニックス様の女王(クイーン)1名、リタイヤ』

「……」

 今度こそレイヴェル、そして眷属たち
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