第五章 楽園
第3話 再スタート
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後ろから声を掛けられ、振り向くとーーそこには1人の少女が立っていた。
上条「(誰だ……?)」
士道「あ……え、えっと……」
琴里「士道?当麻くん?どうしたの?」
上条と士道の態度に疑問を覚えた琴里。
士道「い、いやすまん。おはよう凜袮」
上条「(凜袮……ってあの子のことか?)」
凜袮「え……?」
琴里「もう、凜袮おねーちゃんまでどうしたの?」
凜袮「ううん、何でもないの。おはよう士道、琴里ちゃん」
この会話をしている時、上条は静かに佐天のほうに寄った。そして小声で話しかける。
上条「なぁ。あの子知ってるか?」
上条は「知らない」の返事を待っていた。だがーー
佐天「何言ってるんですか?知ってるに決まってるじゃないですか」
上条「え……?」
それから話された佐天の話は上条にとっては信じがたいものだった。
彼女の名は『園神凜袮』
士道の幼馴染で士道の家の隣に住んでいる。
士道はずっと同じ学年で同じクラス。昔から家族ぐるみで付き合いをしていて傍にいるのが当たり前。
十香や折紙と出会うまでは唯一の女友達だった。
そして、凜袮は自分の家に朝飯を作ってくれるなど、家族的存在だった。
上条達とは学園都市から前の家に住んでた時にも何度か差し入れなど、いろいろお世話になっていたし、週に1度は凜袮と会っていた。
上条もちゃんとその場にいたこと。
だがその記憶が上条にはない。
佐天「どうしたんですか?どこか頭でも打ったんですか?」
それならどれほどマシなことか。だが本当に自分はどうしてしまったのだろう。佐天の話が本当なら上条もそれなりに凜袮にお世話になっていることになる。
上条はどこかで頭を打って、その記憶と凜袮の記憶が消えてしまったのだろうか。
上条「(いやいや、何でそんなピンポイントで記憶がなくなるんだよ!?都合良すぎるだろ!)」
自分にツッコミを入れつつ、深く考えないことにした。
凜袮「あ……!」
と凜袮が何かに気づいたような声を出した。
士道「どうした凜袮?」
上条「何かあったのか?」
凜袮「ねぇ、士道、当麻。私気づいちゃいけないことに気づいたかも……」
上条「気づいちゃいけないこと?」
凜袮「そうそう。ちょっとまずいかなーって思ったりするんだけど……」
士道「もったいぶるなよ……」
凜袮「うん。あのね……ちょっとお喋りしすぎちゃって……このままだと遅刻しちゃいそう……」
士道「え……ええぇぇぇ!!それを早く言えよ凜袮!ちょっと走るぞ!」
凜袮「はーい」
士道「ほら、琴里も!十香も!佐天さんも!上条もだ!」
十
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