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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百八十七話 厳罰
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ローゼも親代わりに育てたくせにこんな馬鹿が出来るなんて甘やかしすぎなのよ!無能の極地だわ!」

姉を馬鹿にされた事で、完全にラインハルトは頭に血が上りテレーゼを睨み付ける。キルヒアイスも不味いと思うがアンネローゼの悪口を言うテレーゼを許せないと怒りに震える為にラインハルトを注意することも忘れてしまっている。

其処へ更にテレーゼが捲し立てた。
「シェーンバルトの我が儘は、姉だけじゃなくキルヒアイス大佐のせいでもあるわ、卿の功績によりシェーンバルトはとんとん拍子に出世して今では少将よ、卿の同期生のイザーク・フェルナンド・フォン・トゥルナイゼンは伯爵家嫡男だけど未だに士官学校生で、其処の馬鹿と比べようのない程、努力しているわよ。判るかしら戦争は指揮官だけじゃ出来ないよ、兵はゲームの駒じゃないのよ、キルヒアイスが何でもかんでも世話をするからこんなシスコンの大馬鹿野郎が出来上がったのよ。この大馬鹿野郎!」

息を切らすほどの罵声をあげるテレーゼにラインハルト以外は心に染みていたが、ラインハルトは姉上の事を此処まで馬鹿にされたことで激高して遂に叫んだ。
「何を言うか!お前・・・・・・」(何を言うか!お前如き小娘に何が判るか!)
慌てたキルヒアイスがラインハルトの口を手で塞いで不敬な発言を何とか止めようとした。

廻りに居た提督達が愕然とし全く動くことも出来ないが暫くすると皆が驚愕の顔をし始める。
内心で“何が起こった”“馬鹿な”“不敬な事を”“幾ら寵姫の弟でもこれでは”“・・・・・・”など考えていた。

その発言を聞いテレーゼは不快感を見せることなく坦々と喋りはじめたことで、ケスラー達も驚く。
「シェーンバルト少将、卿の性根はそう言う事か、卿のような物(敢えて物にしてます)を軍に置いておくことは帝国臣民250億の為に成らぬ事が判った以上、妾の独断ではあるが、卿の階級を剥奪し軍より放逐する事に致す」

あまりの事にケスラーが意見する。
「殿下で有られましても軍の人事に手を入れる事は許されません、その様な事をなされたら殿下の為にも成りません故、ご考察頂きたく」

ケスラーの意見にテレーゼが答える。
「ケスラー提督、卿の意見は尤もであるが、このままこの物を残して置く事は妾の気が済まぬのじゃ」
「シェーンバルト少将は20数度も戦果を上げております、それを無視することは出来ません。何とぞご考察を」

確かにその点がある、シェーンバルトは戦果をあげている以上、通常であれば今回の事は些細なことと考えられる事案であったが、テレーゼの剣幕にそれを言える人間がケスラー以外にいなかった為、それを聞いていたラインハルトにしてみれば、嫌っているケスラー何ぞに擁護を受けていること自体が屈辱でしか無くキルヒアイスに抑えられてはいるが、今にも再爆発しそ
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