第11話 ジョゼフ生誕
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ブリミル暦6197年 ニューイの月 フレイヤの週 オセルの曜日
皇紀2755年 6月 7日 ガリア王国 リュティス(首都) ヴェルサルテイル宮殿
Side ロベスピエール3世
謁見の間にて、玉座に座る一人の40代男性がいた。彼こそは現ガリア王ロベスピエール3世である。その佇まいは、大国の王として威風堂々としている。その横には、20代の青年が立っていた。彼こそが本日の主役のヴァロア殿下である。ヴァロア殿下には、第一子のジョゼフが生まれ、各国の代表やガリアの貴族の方々が御祝いに多数、駆け付けているのであった。
光輝もその一人である。
「太平洋連邦、親善大使。御成〜り〜。」
広間に呼び出しの声が響く。
扉を衛兵が開き、光輝が入って来る。
光輝は玉座の前まで歩いて行き、床に膝を付いて額ずいた。
「面を上げよ。」
ロベスピエール3世は、光輝に命令する。その声は、威厳に満ちていた。
光輝は、ゆっくり面を上げた。
「太平洋連邦とな、聞いいた事のない国であるな?」
「まずは、謁見ありがとうごさいます。大国であるガリア王国の殿下にジョセフ様が生まれた由、お祝いを申し上げます。
太平洋連邦は、ハルケギニアより遥か遠くの海を隔てた島々の国の連合体です。私くしは、その島国の一つである、日本帝国の貴族を拝命しています。光輝・一条と申します。この度は、太平洋連邦を代表して、親善大使として親書と贈物をお持ちしました。」
光輝は、お付の人に親書と贈物の目録を差し出した。
「態々、遠くより使者ご苦労。今度の虚無の日に、祝の宴を開く。その方も出席を許す。」
「ありがとうございます。」
こうして、短い謁見は終わった。
Sideout
贈物には、金銀財宝や王家の紋章の付いた、リムジン型の自動車2台であった。その後、ガリア王家では、末代までこの自動車を愛用するのである。贈物の中には、リュティス中央病院の建造も入っていた。
ロベスピエール3世は、病院の建造を許可し、エクリプス建設の土系統のスクェアメイジによって、建設が行われた。医療設備は、魔道具と言って誤魔化してある。
これらは、ロベスピエール3世の心象を良くし、貴族達に病院の概念を植え付けるのに役立った。
光輝らはこの後、各国へ事ある毎に、親善大使を送るのである。貴族への付け届けも忘れない。各国は、太平洋連邦の心象を少しずつ、良くしていくのである。其れと共に、エクリプス社の知名度もハルケギニアで上がっていった。
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