1話
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た。
投げ飛ばされた。……四季を連れてくる様に言われてから何時もの事だが、何度も『鬱陶しい』と思われてこうして投げ飛ばされていると言うのに未だに反応できない。
「……いい加減自覚しろよ、色男。テメェの実力って奴をな」
女子から悲鳴が上がる中、四季は床に倒れる木場に対してそういい捨てて教室を出て行った。
「くっ」
何度目のなるかわからない失敗に対して表情を歪める木場。一部の上級悪魔の行動が原因であるそれは悪魔にとって致命的だ。二天龍や聖書の神、前魔王を打ち倒したアウトレイジの力を持つ者を敵に回している現状は、一刻も早く改善したい。最初、四季がアウトレイジの書の所持者だと言う事に機駕付いた時には、彼女のテリトリーであるオカルト研究部の部室に連れて行く事に成功したが、その時はむき出しの敵意と兄への『紛い物の王』と言う暴言をぶつけられる結果に終ったのだ。
滅神具の域を超えて、ゴッドスレイヤーの域に達しているアウトレイジの力を持つ者が敵意を持っていると言うのは……何時どれだけの犠牲者が出ても可笑しくないのだ。
女子生徒に……敵意を向けていた男子生徒たちも心配して集まる中、木場は肩に触れる。彼の主も当然ながらその言葉には怒り、彼の力の危険性も考えた上で拘束する事を命じた。結果、彼の持つ『悪魔の駒』である『騎士』の特性ゆえに真っ先に半殺しにされ血の海に沈められたのだ。
彼の持つ神器『魔剣創造』で作り出した魔剣も、木の枝の様に容易く砕かれ、全身を切り刻まれる激痛しか認識できなかった。
(警告であれか。本気だったらぼくは……)
単純な警告ゆえに生きていられたが……これが本気での敵対ならばどうなっていた事だろうと思う。
神器でも無い純粋なアウトレイジ特有の『能力』。年齢は同じはずなのに、力の次元が違うという事実は彼に無力さを感じさせる。
木場が己の無力さを感じて、一誠が『天野 夕麻』と言う少女に告白された日、折角の決意が無駄になったと落ち込む四季の姿が有ったそうな。
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