1話
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。オカ研に入るのも、両方ともな」
「そう言われて『はい、分かりました』と言える程君の存在が軽く無い事は、他でもない君がよく分かってるはずじゃないのかい?」
「それがどうした? って所だけどな」
自覚はしていても、何一つ気にしていない。己の力の使い道など、過去に既に二度も決意している。それを他人に指図される筋合いなど無い。
「悪いけど、君は……」
「はっ! だったら、あの女に言っとけ。悪いが、オレのアウトレイジ流を曲げる気は何一つ無いんでな。それに、オレより弱い奴が俺を管理する……笑える冗談だな。……何より」
それでも説得し様とする木場を睨みつけながら……
「オレは、あの女の事が大嫌いなんだよ」
……はっきり言おう。彼女が何か危害を加えたわけでもない。己の力が彼女にとっても無視できず、なるべく近くで監視したいと思うのも理解できる。……だが、それ以上に彼女を嫌う要因は二つある。
それは彼女が貴族であり上級悪魔で有る事と、現魔王の『サーゼクス・ルシファー』の妹である事だ。
彼女自身にはどうすることも出来ない二つの事実が、四季にとってのリアスを嫌う理由だ。
周囲に気付かれない様に木場にだけ向ける意思は『殺気』。
「部長自身には何も……」
「はっ! 少なくとも、それで僅かでも利益受けてんなら、不利益を被る覚悟もしとけって事だよ」
そう、四季にとって『悪魔の駒』等と言う物を作った現魔王の一人も、禄に『悪魔の繁栄のため』と言う理由で貴族を裁けないサーゼクスも、それを良い事に行動する悪魔の貴族も、神器も、神器を作った聖書の神も……全て、
かつて、SAOと言うゲームが存在した世界の平行世界上の同一人物には起こらなかった、彼の幼馴染である、この世界の『朝田 詩乃』に起こった、この世界ゆえの悲劇の原因となった奴等を、憎み続けている。
彼女の中に宿っていた神器と、それを持つ彼女を無理矢理眷属にしようとした上級悪魔……。初めての発動にも関わらずそれを撃退する事はで来たが……実の母親から『化け物』と拒絶された時の光景は、
(……なんで間に合わなかった……)
僅かでも急いでいれば、既に使えるようになっていた力で、自分が撃退できていたはずだと、今でも後悔している。
「それで、用件がそれだけなら、そろそろ帰らせてもらうけど?」
「悪いけど、部長からどうしても連れてくる様に頼まれている……っ!?」
言葉を続けようとした木場の視界が一回転し、視界に天井を移したまま背中に激痛が走る。一瞬何が起こったのか分からなかったが、立ち去って行く四季の背中を見送りながら何が起こったのかを理解し
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