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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第8話 「白き剣」
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夏が武装を確認して驚愕を露にする。近接特化ブレード『雪片弐型』。太刀のように僅かに反りのある刀身、鎬の溝から漏れ出す光。そして何より一夏の興味を誘ったのはその名前だった。
『雪片って千冬姉の・・・。はは、俺は世界で最高の姉を持ったよ。』
『雪片』は現役時代千冬さんが使っていた愛機《暮桜》の唯一の装備。彼女はこの刀一本でモンド・グロッソを勝ち抜き、ブリュンヒルデの名を欲しいままにしたのだ。今それが弟に受け継がれ、更に洗練された形に生まれ変わった。
『俺も、俺の家族を守る。』
『は?貴方、何を言って・・・。』
『とりあえずは、千冬姉の名前を守るさ。』
一夏の目には強い決心が窺える。世界一の姉を守る、か。正直実力が全く伴っていないし、いつもの俺なら躊躇わず鼻で笑っているだろう。しかし、今の一夏その戦いぶりを見て、その覚悟を垣間見た俺にそれを馬鹿にする気は一切起きなかった。これが織斑 一夏という人間か・・・。
「やっぱり面白いよ、お前は。」
俺はそう呟きながら決心を新たにした。俺は一夏と一夏が守りたいものを守る。あんな良い男、死なせてたまるかっての。
『貴方はさっきから何の話を・・・?ああもう、面倒ですわ!』
痺れを切らしたオルコットの命令で、一夏を再び2機のミサイルが襲う。多角的な高速機動を前に一夏に迷いはなかった。
(見える・・・。いける・・・!)
一夏は2機のミサイルの動きを見切り、横一閃に一刀両断する。慣性に従って一夏の横を通り過ぎ、後方で爆発したミサイルの衝撃よりも速く一夏はオルコットに突撃する。
『おおおおっ!』
一夏はオルコットの懐に飛び込み、逆袈裟に『雪片弐型』を振るう。その瞬間、アリーナにブザーが鳴り響いた。
『試合終了。勝者・・・』
勝負が、決着した。
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