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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第8話 「白き剣」
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ーライトmk-III』に当て身をして銃口を逸らした。目に余る暴挙だが、なかなか面白い。
『うわっとっと。』
『なっ!?無茶苦茶しますわね!けれど、無駄な足掻きですわ!』
オルコットは距離をとった後、左手を微かに振る。直後、ビットが再び一夏を襲い出した。・・・うん?再び?
(待てよ?一夏は当て身をした後、機体を安定させるのに手間取ってその場からほとんど動けなかった。つまり隙だらけ。なのに、そのタイミングでビットは動かなかった。それにさっきの左手。まさか・・・。)
『分かったぜ!』
一夏も何かに気づいたらしい。目に見えて動きが変わった。まるでレーザーが来る方向が分かっているかのように縦横無尽に上空を飛び回り、更には手にした近接ブレードで1機のビットを真っ二つにしてみせた。
『なんですってっ!?』
『この兵器は毎回お前が命令しないと動かない!しかも、その時お前はそれ以外の攻撃ができない。制御に意識を集中させているからだ。そうだろ?』
『くっ・・・。』
そう、オルコットのビットの操作は不完全なのだ。ビットのコントロール中はそれに一点集中、しかも注意すれば腕の振りで命令の有無が判断できる。解析すれば何を命令したかも粗方読み取れるかもしれない。更にはビットの配置や軌道も必ず相手の反応が最も遅れる場所に限られている。意識さえすればビットの動きを完璧に予測することも可能だろう。現に一夏はそれを利用してビットを誘導し、ビットを次々と斬り伏せている。
「スゴいですね、織斑くん。ISを使うのが2度目だなんて思えません。」
「そうですね。正直驚いてますよ。代表候補生相手にここまで善戦するとは。」
一夏の試合を見て山田先生が驚嘆の声をあげる。これには俺も同意した。初見で明らかに格上の相手とここまで渡り合っているのだ。いくらひねくれ者の俺でもこれがどれだけ凄いことかは理解できる。
「あの馬鹿者、浮かれてるな。」
千冬さんが相変わらず冷静に口を開く。弟さんがこうも活躍してるんだから少しは喜んでやっても・・・、いや軽く口角が上がってるな。やっぱり嬉しいみたいだ。
「え?どうして分かるんです?」
「さっきから左手を閉じたり開いたりしているだろう。あの癖が出ている時は、大抵簡単なミスをする。」
画面を見ると確かにそんな動作が見受けられる。箒も知っていたようで先程から心配そうな表情を浮かべている。流石は姉弟と幼馴染み、よく一夏を理解している。
「へえ〜、流石はご姉弟ですね〜。そんな細かいことまで分かるなんて。」
「ま、まあ、なんだ。あれでも一応私の弟だからな。」
「あ、照れてるんですか〜?照れてるんですね〜?」
からかう山田先生に千冬さんがヘッドロックが炸裂する。山田先生、俺が言えなかったこと
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