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鎧虫戦記-バグレイダース-
第8話 チリも積もればゴミとなる
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ぁぁぁぁ!!」

思いっきり投げ飛ばした。
鎧虫はそのまま20mぐらい宙を舞って、落下した。

「ふぅーーーーーーーッ‥‥‥‥マリーさん、大丈夫ですか?」
「あ‥‥‥う‥‥‥うん‥‥‥‥‥」
「それは良かった」

そしてまた、アーロンは"鎧虫"の元へゆっくりと歩み寄って行った。

「ギ‥‥‥ギィィィィィィィィィ!!」

今度は3体同時に襲いかかって来た。しかしアーロンは落ち着いていた。

「そろそろ使うかな‥‥‥」

アーロンの両腕が少し輝き始めた。

「ま‥‥まさか、あれは!?」


 ドォォン!!

アーロンは突っ込んできた"鎧虫"の1体を受け止めた。
後ろの2体は前の1体ごと止めたようだ。


「‥‥‥アーロンは"鎧人"じゃない。」

リオさんの言葉に4人は注目した。

「だが人間でもない」

4人はその言葉を理解できなかった。

「じゃあ一体アーロンさんは何なの?」

マリーはリオさんに質問した。
リオさんは目をつぶり、静かに答えた。

「昔、オレがこの山の中で"種"を見つけたときに
 それをここの科学者たちが研究したのさ。」

リオさんは目をつぶったまま続けた。

「その"種"は寒さの影響によるものか、外の皮(?)の硬さが鋼鉄レベルにまで
 下がっていたんだ(それでも十分硬いけど破壊できないことはない)
 そこで"種"を一時的に分解して中を調べてみた結果 これの
 クローンを作成できることが分かったんだ」

リオさんが話している間もアーロンは戦っている。

 メキッ  ブチブチィーッ

今のは4m鎧虫の片目をえぐり取った音だ。

「できたクローンの実験の被験者がアーロンなのさ」

 ドンッ!  バキバキバキィーッ!

アーロンの放った正拳突きが6m鎧虫の"鎧骨格"を破壊した。

「だが"クローン種"は未完成で、アーロンは中途半端な"鎧人"になってしまったんだ。
 身体能力は"侵略虫"と張り合えるレベルだが、変身できる部位は両腕だけしかない」

 ドンドンドンッ! 

7m鎧虫に三連突きを叩き込んだ。

「アーロンは甲虫の能力なので、腕はとてつもなく硬いが
 身体は普通の人間なのですぐに重傷を負わされてしまうんだ」

 ドガッ!

6m鎧虫が振り回した足がアーロンの横腹に当たった。

「ガハッ!‥‥‥クッ‥‥‥やるな」
『外のこの寒さじゃ動きが鈍ってくる‥‥‥そろそろ限界か‥‥‥?』 

リオさんが走り出そうとしたその時、誰かが先に走り出した。

「なっ‥‥マリー!!」

マリーは吹雪で荒れている中 戦っているアーロンの元へ駆け寄った。

「マリーさん!来ちゃいけない!」


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