第10話 ゼロ戦舞う
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ブリミル暦6182年 ニューイの月 エオローの週 ユルの曜日
皇紀2740年 6月18日 トリステイン王国 タルブ村
Side 佐々木武雄
佐々木武雄は、米国軍に艦上攻撃を掛けるべく、太平洋上空をゼロ戦に搭乗し飛行していた。
一瞬光り輝いたと思ったら、海上を飛んでいた筈なのに、砂漠と平原の上を飛んでいるではないか。
しばし、呆然としていた・・・。
はっと気がついて、無線機で呼び掛ける。
「誰か、応答してくれ!」
そのまま上空を飛行しながら、呼び続ける。
10分程して、無線に応答が有った。
「こちらは鈴木一郎、聞こえていたら返事を回してくれ。」
佐々木は無線が通じたことで、少しほっとした。
「自分は、佐々木武雄海軍少尉です。ここは、どこですか?」
「ここは、ハルケギニアです。迷い人よ。」
「ハルケギニア?・・迷い人?・・何のことです。大日本帝国では、ないのですか?」
「詳しくは、後で話す。佐々木さん高度を2,000mまで上げ、燃料を節約するために、巡航速度でそのまま西へ飛んでくれ。爆弾を搭載していたら、砂漠に爆弾を投下して燃料を節約してくれ。」
佐々木は、性がなく指示に従う。
その後も、鈴木の指示に従いながら、詳しく話を聞く。
此処は異世界のハルケギニアで、元の世界で言う所の欧州にあたると言う事を、また神隠しの様なもので、偶に地球からこの世界に迷い込む人がいることを、・・・。
佐々木は、半信半疑であった。しかし、海上を飛んでいた筈が突然砂漠に変わったことで、一概にも否定出来ない、鈴木も迷い人で或る事を聞かされ、今はこの同胞を信じてみる他手段がない事を知るのであった。
四半時飛び続け距離も2,000km飛んだ頃だった、鈴木から最後の連絡があった。
「佐々木さん、其処から北西に50km程進んだ所に、広い草原がある。
私は、其処にいる。標識灯を点けるので、草原に着陸して欲しい。」
佐々木は、夕焼けを見ながら着陸態勢に入る。燃料もそろそろ、底を着く頃、前方に標識灯が目に入った。
佐々木は、操縦桿を握り直し、着陸態勢に入った。
整地されていない草原に着陸すると何度かバウンドしたものの、無事着陸に成功した。
佐々木は、其処でエンジンを止め、風防を開け地上に降り立った。
そこには、一人の40歳位の男性が立っていた。見るからに日本人であった。
「佐々木さん、お疲れ様です。改めて自己紹介をします。
私は、鈴木一郎です。宜しくお願いしますね。」
「改めまして、佐々木武雄です。大日本帝国の海軍少尉です。」
「私は豪州にある、エクリプス商
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