暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
銃の世界
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言ったら、その凄さが伝わるだろうか。
そんな、色んな意味で難攻不落なこのクエストに、なぜミナとリラはたった二人で参加しているかというと。
「さぁーって!狩りの時間よ、クソクジラ!あいつブッ殺して、あたし達がGGOで一番だってこと、知らしめてやるんだから!」
まぁ要するにこんな感じだ。
正直、こんな事で六時間も引っ張りまわされた日には、少しくらいブチ切れても神様も同情してくれるのではないかと思う。
どう考えても、世の女子がほぼ一生浮かべる事のないように祈りたい闘争本能の塊ような獰猛な笑みを浮かべ、ギュッとグローブを締め、コンクリートの掩体に足をかけるリラ。
その隣に並んで、ミナも己の得物を静かに腰から外す。
正式名称《F2000R》
通称《
オモチャの兵隊
(
トイソルジャー
)
》
実弾銃は現実のものに準拠しているGGOの中では珍しい、アサルトライフル《F2000》の上位互換である架空の銃器だ。
材質は積層プラスチック。形状も人間工学に基づいた設計がされているため、どこか戦闘機のような流線的な機能美を兼ね備え、まるでオモチャの鉄砲にも見える。銃身を覆う衝撃吸収用の特殊ゴムと炭酸ガスにより、射撃の反動は極限まで軽減され、その軽反動は卵の殻すら割らない。
その真価は、命中精度。
赤外線により標的を補足し、電子制御で『最も効率良く弾丸を当てるように』リアルタイムで弾道を調整する機能を持っているらしい。
しかし実際問題、そんな銃口が自動的に照準されるようなチート性能はもちろんなく、
着弾予測円
(
バレット・サークル
)
が通常と比べて三分の一ほど削減されているくらいだ。いやまぁ、それでも充分すぎるほどなのだが。
金が掛かるからダメ!と言われ、戦闘以外ではセットしていない
弾倉
(
マガジン
)
をポシェットから出し、ジャカッ!という小気味よい音とともに滑り込ませる。
セーフティを外し、一発目の5.6ミリ弾が薬室に送り込まれる。
その感覚に、思わず口角を吊り上げていると、隣からピピッという小さな電子音が響いた。
思わずそちらを見ると、リラはといえば野球ボールくらいの真っ黒い球体を一つ、鼻歌でも歌いだしそうな気楽さでお手玉していた。
「ってそれ、こないだ《船》で苦労して掠め取ったヤツでしょ!《BoB》本戦まで取っとくって言ってたよね!?ただでさえストックないのに!」
「構やぁしないわよ。もう一度取ってくればいいんだから」
「それ取るのにドンだけ苦労したか覚えてないとか言わないよね!結局掠め取っただけで、本命クエストほっぽりだして逃げただけでしょ!」
「逃げてなんかない!戦力的撤退よ!」
「同じだよね!?それおんなじ意味だよね!?」
「はいはいうるさいうるさ
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