初年度
学園編
TURN-04『もう1人のイレギュラー』
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ゃあ遠慮なく‥‥。私の先攻、ドロー!」
凛はデッキからカードをドローし、手札に加えた。
──さあ、どんなデッキで来る‥‥?
「わ、私は‥‥《魔導書士 バテル》を守備表示で召喚!」
凛のフィールドに、青っぽい服を纏った少年が現れた。
《魔導書士 バテル》DEF400
「なっ、バテルだと!?」
相手のデッキを見極めようとした俺だったが、凛のフィールドに現れたモンスターを見て、驚愕した。
「なんだ、どうしたんだ?」
「見たことないモンスターっスけど、あのモンスターがどうかしたんスか?」
「あ、いや‥‥別に‥‥」
十代や翔が心配したのか、俺に声を掛けてくる。
俺が「大丈夫だ」と言うと、疑問の声は再び声援に変わった。
しかし、内心では驚愕したままだ。
何故なら、彼女が召喚した《魔導書士 バテル》は、この世界には無い筈のカードだからだ。
入学試験で俺が使った【聖刻】よりもさらに後に発売されたパックに収録されたシリーズが、この《魔導書士 バテル》を含むカードシリーズ──【魔導】である。
取巻きとデュエルした際に、【聖刻】がこの世界には存在していないことがわかっている。
つまり、それより後に発売された【魔導】シリーズは必然的にこの世界には存在しないハズだ。
こうなれば、考えられる理由は2つ。
凛が未来≠フ世界から来た場合か、もしくは──
凛も俺と同じ転生者だってことだ‥‥!
「バテルのモンスター効果発動! このカードの召喚に成功した時、デッキから『魔導書』と名のつく魔法カード1枚を手札に加えることができる。この効果で、私は《グリモの魔導書》を手札に加える!」
凛はデッキから選択した魔法カードを手札に加え、そして、
「さらに私は、今手札に加えた《グリモの魔導書》を発動! この効果で、私は再びデッキから『魔導書』と名のつくカード手札に加えることができる。私はもう1枚の《魔導書士 バテル》を手札に加えるよ!」
すぐさまそのカードを発動し、手札を切らすことなく、フィールドと墓地を整えていく。
「私はこれでターンエンド!」
章刀 LP4000
手札5枚
モンスター0体
魔法・罠0枚
凛 LP4000
手札6枚
モンスター1体
《魔導書士 バテル》
魔法・罠0枚
ふと、エンド宣言をした彼女の顔を見た。
凛は笑みを浮かべている。
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