初年度
学園編
TURN-04『もう1人のイレギュラー』
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て縄を解かれた翔はボートに乗り、湖面に漕ぎ出した。
それと対峙するようにして、明日香たちも湖面にボートを出す。
「それじゃあ、一番手は俺が行くぜ!」
位置につくや否や、十代がボートの前面に立つ。
十代の対戦相手である明日香も、同じようにして立つ。
そして、
「行くわよ!」
「オウ、来い!」
「「デュエル!!」」
十代と明日香のデュエルが始まった。
「サンダー・ジャイアントで、相手プレイヤーに直接攻撃! ボルティック・サンダー!!」
「きゃああああっ!!」
明日香 LP2400→0
「明日香さん!」
「大丈夫でございますか?」
原作どおり、十代と明日香のデュエルは十代の勝利で幕を閉じた。
少し時間が飛んだ気がしないでもないが、気にしない気にしない。
「やったぁ〜!!」
「ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ!」
十代の勝利に沸く翔と、明日香に決めゼリフを言う十代。
そんな2人を、俺は後ろから静かに見ていた。
「フン! まだ終わりじゃないわ。もう1人が負ければ、アンタは立派な犯罪者なんだからね!」
歓喜する翔を腐すように、ジュンコが言う。
そして、自分の背後に立っていた凛の方を見て、一言。
「凛! 絶対に明日香さんの敵を取ってね!」
「う、うん。頑張るよ」
少し離れたここからでもわかる。
あの子、困ってるな。
内心で凛に同情しながら、俺は十代と入れ替わるようにボートの前面に立つ。
「章刀、頑張れよ!」
「章刀くん、絶対勝ってくださいっス!!」
2人の声援──翔の場合は懇願か?──を受け、
「ああ!」
意気揚々とデュエルディスクにデッキをセットし、起動する。
相手も準備が整ったようだ。
すると、
「あ、綾崎 凛 です。よ、よろしくね」
対戦相手である凛は、律儀にも自己紹介をしてきた。
「あ、ああ。俺は光凪章刀だ。こっちこそよろしくな」
「う、うん」
ここは俺も自己紹介をしておくべきだろうと思い、名乗る。
しかし、心なしか凛の顔が赤くなってるような気がする。
緊張してるんだろうか?
対峙する俺たちの間を、夜風が駆け抜ける。
そして、数秒後、
「「デュエル!!」」
章刀 LP4000
手札5枚
凛 LP4000
手札5枚
「先攻は譲るよ」
今回は先行を彼女に譲る。
レディーファースト──‥‥って言えば聞こえはいいが、本音は相手のデッキを探るためだ。
「そ、そう? じ、じ
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