暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜決闘者転生譚〜
初年度
学園編
TURN-04『もう1人のイレギュラー』
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女に問う。

「そんなところで何してるの? (りん)

「え? あ、あはは‥‥。ちょっとね」

『凛』と呼ばれる少女は、明日香の問いに苦笑で返した。

「実は、髪を纏めようと思ってたタオルが風で飛ばされちゃって、拾いに行ってたんだ。そしたら明日香ちゃんが急に声を掛けるからびっくりしちゃって‥‥」

そう言って凛は地面に落ちていたバスタオルを拾う。

どうやら1度回収したバスタオルを、さっきの明日香の声に驚いた拍子に落としてしまったらしい。

「もぉ〜! 驚かせないでよ」

「あはは、ゴメンねジュンコちゃん」

ジュンコの言葉に、凛はまたも苦笑で返す。

「ホラ、早く入りなさい。そのままだと、風邪を引くわ」

「うん、ありがと」

夜風に晒されていた凛に、明日香が入浴を促す。

言われた凛は、自身の長い黒髪をバスタオルで纏め、いそいそと湯船に浸かった。

季節も相俟って、かなり冷えたらしい。

「ハァ〜〜‥‥」

凛は極楽と言わんばかりに、全身で湯を堪能する。

「ねぇ、凛さんは気になる殿方はいませんの?」

「ふえ!?」

そんな凛を巻き込んで、再びガールズトークが復活した。

ももえの口から出た思わぬ問いに、凛の顔が僅かに紅潮する。

「そうね。驚かせた罰として、白状しなさい!」

「白状って‥‥まだ入学して日も浅いのに、そんな人いないよ!」

凛の言うことはもっともだ。

入学してからまだ間もないのに、そういう対象ができるのはまず無いだろう。

しかし、例外はある。

「わからないわよ。一目惚れとかならあり得るかも知れないじゃない」

「ひ、一目惚れ!?」

そう、ジュンコの言うとおり、一目惚れ≠ニいう場合だ。

それなら、期間は関係ない。

ジュンコの言葉を受けた凛の顔は、破裂するのではないかというほど赤くなっている。

よほどこういった話に耐性が無いのだろうか。

ジュンコやももえと比べて、今時にしてはめずらしい性格だった。

「2人とも、あんまり凛をいじめちゃダメよ」

「いじめてなんかいませんよ、明日香さん」

「そうですわ。ただのコミュニケーションですわ」

こうなっては2人を止められないとわかっているのか、明日香は溜息をつくと、それ以上何も言わなかった。

明日香というブレーキ役が任を降りたことで、2人はますます凛に詰め寄る。

「恥ずかしがらずに教えてくださいな」

「そうよ。別に好きな人教えなさいって言ってるんじゃなくて、気になる人教えてって言ってるの!」

「そ、それって意味同じなんじゃ‥‥」

「つべこべ言わずに白状しろー!」

「きゃあああ!!」

業を煮
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