暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS〜破滅大戦〜
1st
邂逅篇
第7話『刀vs剣』
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ナムの僅か数cm横を飛んで行く。

「──ぐぅぅっ!! ぐあっ!!」

直撃こそ免れたが斬撃の余波が凄まじく、シグナムの体躯を易々と吹き飛ばされ、ビルの壁に叩きつけたられた。

地面に降り立ったシグナムは、ふと後ろのビル群を振り返って戦慄する。

斬撃が通った跡が一目でわかるほど、その軌跡は無となっていた。

「‥‥外しちまったな」

「っ!!」

思わず、身構えてしまう。

シグナムの戦士としての本能が、無意識に危機に対する防衛動作を取ったと推測される。

(今の斬撃‥‥最初のモノとは比較にならないほど強大だ。加えてテスタロッサと同等かそれ以上の移動速度‥‥。やはり、これが黒崎の本来のチカラか)

先ほどの斬撃やその直前の現象を思い出し、改めて一護のチカラを確認する。

(リミッターを付けたままでは正直勝てる見込みが無い‥‥。いや、リミッターが無かったとしても怪しいな‥‥)

額に冷や汗が滲む。

予想の遥か上を行く一護の戦闘力に、心のどこかで恐れを抱いている自分がいる。

しかし、

(だが‥‥それでこそ戦う意味がある‥‥!!)

それを上回るほどの高揚感をも抱いていた。

シグナムは次なる一手を打つ。

ガシャンという重厚な器械を思わせる音と共に、本日4度目のダクトパーツのスライドが行われ、薬莢が排出される。

一護はまた炎の斬撃が来ると予想し、斬月を構えて待機する。

だが、

「レヴァンティン! シュランゲフォルム!!」

「っ!?」

シグナムの剣は一護の予想に反し、鞭状の連結刃へと姿を変えた。

そして変貌するや否や、その鋒が一護目掛けて飛んで来る。

「くっ!」

一護はギリギリで飛来する鋒を躱す。

が、連結刃の攻撃がただの1度のみで終わる筈もなく、2度3度と続けざまに一護を狙う。

一護は瞬歩でその連撃から逃れようとするが、移動した傍から執拗に追って来る。

「ハッ!」

数度の回避の後、シグナムは遂に一護を捉えた。

魔力でコントロールした鋒を、螺旋を描く軌道で上昇させ、その中に一護を閉じ込めたのだ。

「っ!」

こうなってしまっては、迫り来る鋒から逃れる術は一護には無い。

「シュランゲバイセン!!」

その状態で、実に8度目となる連結刃による攻撃が放たれる。

標的目掛けて降下する鋒の様子はまるで、締め上げた獲物を喰らおうかという大蛇(おろち)のようだった。

だが一護はただ黙って喰われるだけの獲物などではない。

四方を囲まれようと動じる素振りを見せず、頭上から襲来する鋒を斬月で受け止めた。

ギンッという鈍い金属音が生じたのち、連結刃は一瞬で元のサイズの刀剣へと姿を戻す。
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