暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS〜破滅大戦〜
1st
邂逅篇
第7話『刀vs剣』
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一護はシグナムに苦戦を強いられている。

(やっぱ瞬歩も月牙も無しじゃキツいか‥‥)

原因は明白‥‥。

瞬歩(機動力)が無くなり、月牙天衝(攻撃力)も格段に下がってしまったからだ。

如何(いか)に歴戦の戦士であろうともその2つに支障を来せば、敵を倒すことの難易度は上がる。

それが今の一護の状態だった。

(くそっ、グチグチ悩むのは止めだ。悩んだところで瞬歩ができるようになる訳じゃ無ぇし、月牙が撃てる訳でも無ぇ)

一護は頭の中に巣食う雑念を振り払い、斬月をグッと握りしめる。

(死神のチカラを失くしてた時よりは戦える。戦えりゃ‥‥それで十分だ‥‥!)

シグナムをキッと見据える。


《本当にそれだけでいいのか?》


「──っ!?」

不意に、世界が停止した。

時計の針は歩みを忘れ、すべての存在は等しく変化を放棄した。

──ただ1人、黒崎一護を除いて。

一護はこの現象を知っている。

そして、これを起こしている存在も‥‥。

「斬月のおっさん‥‥」

《こうして顔を合わせるのは久しいな、一護》

一護とシグナムの間に立つ、サングラスをかけた黒い長髪の男性。

男の名は()()

一護の斬魄刀の実体だ。

本来はこうして現実に出て来ることは無いが、一護が迷い、立ち止まった時に現れ、道標となってくれる。

そして今回もそう‥‥。

《もう1度訊こう。本当に戦う≠セけでいいのか?》

斬月は静かに問う。

気付けば辺りは天地が出鱈目な摩天楼の群れへと姿を変えていた。

一護の精神世界である。

2人はその摩天楼の群れの中の1つであるビルの屋上で立ち会っていた。

そこで投げかけられた問いに、一護はふと思い出す。

更木剣八と戦った時のことだ。

その時も斬月は一護の前に姿を現し、今のように問いを投げかけてきた。

一護はフッと笑みを浮かべ、たった一言の問いに隠された選択肢を選ぶ。

「そうだな‥‥どうせ戦うんなら、やっぱ()()()()な」

勝ちたい

かつての問答の時と同じ選択肢を選ぶ一護。

《そうか‥‥。ならばお前は知るべきだ。知る≠フと知らぬ≠フとでは、その差は明確にして歴然。勝敗は(おろ)か、時としてソレは生死さえも左右し()る》

一護の答えが満足だったようで、斬月は静かに言葉を紡ぐ。

「知る? 何をだ?」

《お前の魂に起きた歪み≠セ》

「歪み‥‥?」

《この世界‥‥ミッドチルダ≠ノは、魔力素≠ニ呼ばれる物質が存在している。魔法の源となる物質だ。魔導師が失った魔力を回復するためには、この魔力
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