ユグドラシル編
第15話 紘汰vs裕也! 希望の対価とは
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いざ出陣 エイ・エイ・オーッ 》
落ちる鎧武のすぐ横にクラックが開き、夕焼け色の鎧が現れる。鎧は鎧武を装甲し、鎧武は新しい鎧のブーストを利用して、タワーのヘリポートに降り立った。
バタバタと階段を登ってくる、大勢の量産型黒影。鎧武は背中のカチドキ旗を両手に構え、向かってくる連中を迎え撃った。なるべくヘリポートしたのシャフトに引っかかるように手加減をしながら。
「相変わらずメチャクチャな男だな、お前は」
カン、カン……階段を登って来て、ヘリポートで鎧武と向き合ったのは、角居裕也だった。
『裕也……』
「プロフェッサーがビビってたぜ。あの人が知らないロックシードなんてないはずなのにって」
裕也はあくまで穏やかだ。――チームのリーダーだった時からそうだった。失敗したチームメイトにも、優しく、幼子を諭すように接した。激するのは、チームメイトを侮辱された時だけ。
「止めるか捕獲か。まあ何にせよいい命令は聞いてない。ここらでおしまいにしてくれないか」
『裕也は』
「ん?」
『裕也は、ユグドラシルの中で、ユグドラシルから見えるルールの中で戦うって決めたんだよな』
「ああ」
『俺も、俺の敵が分かった。だから戦う。裕也にそんな顔させるルールなんて、ぶっ壊してやる!』
「交渉決裂、か。残念だ。お前には戦ってほしくなかったんだぜ。それこそ碧沙も光実も。ちゃんとミッチに謝っとけよ。お前が悩む時間だって、ミッチが作ったようなもんなんだからな」
『ああ。帰ったら何でも好きなもん奢ってやるつもりだ』
裕也が量産型ドライバーを装着し、オリーブの錠前を開錠した。
「変身」
《 ソイヤッ オリーブアームズ 雷・電・エキサイティング 》
草色のライドウェアの上から、熟したオリーブの鎧が裕也に落下し、装甲する。
シャローム――「平和」を意味する名をつけた者は、何と皮肉か。
号砲はなかった。
鎧武は無双セイバーを、シャロームは警棒を構え、互いに向けて走り出した。
『俺は、裕也、お前の絶望を壊しに来たんだ! うおお!』
『だらぁ!』
刀身と警棒がぶつかり合う。いつもの鍔迫り合いではない。
『ぐあ!?』
鎧武の手にひどい痺れが走った。鎧武はとっさにシャロームから距離を取った。
『言い忘れてたけど、こいつはスタンガン警棒でな。触れた対象に電気を流す。さあ、気をつけねえと黒焦げになるぜ!』
『ううおおおおおぉぉぉぉ!!!!』
カチドキ旗を2本抜き、二刀流でシャロームと相対する。シャロームもまた無双セイバーを抜き、警棒との二刀流で鎧武の動きに付いて来ている。
こちらが殴れば防ぎ、蹴れば避ける。ここに至るまでに裕也がどれだけ鍛えたのか――今それを
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